• 料理家の飛田和緒さんに、おすそわけにぴったりの「アンチョビー」のつくり方を教えてもらいました。いつもよりちょっと多めに料理して、大切なあの人へ、暑さを乗り切る元気の素を贈りませんか。
    (『天然生活』2021年9月号掲載)

    「アンチョビー」のつくり方

    新鮮なしこいわしでつくる、本格アンチョビー。常温で4カ月、発酵させてとびきりのおいしさに。

    画像: 手づくりならではの風味と食感を、まずはバゲットにのせるオープンサンドでシンプルに。「ゆで卵やじゃがいも、生野菜にもよく合います」

    手づくりならではの風味と食感を、まずはバゲットにのせるオープンサンドでシンプルに。「ゆで卵やじゃがいも、生野菜にもよく合います」

    材料(つくりやすい分量・120mL瓶で3~4個分)

    ● しこいわし1kg(正味650g、80尾くらい)
    ● 塩130g(下処理したいわしの重さの20%)
    ● エキストラバージンオリーブオイル適量

    つくり方

     しこいわしは流水でよく洗いながらうろこを落とし、ペーパータオルにのせる。

     頭部に包丁を入れ、内臓を引き抜き、頭と内臓を取る(ただし内臓は取りすぎないこと)。洗い流さずにボウルに入れて重さを量り、塩の分量を計算する。

     漬物用容器に塩→いわし→塩と交互に重ねて入れ、押しぶたをし、重し(500gくらい)をのせる。しっかりふたをして、冷暗所で4カ月ほど発酵させる。

     いわしから出た水分が濃い色に変わり、香りが魚醤のようになったら発酵完了。カビが浮いていたらすくって除く。いわしを取り出し、一尾ずつ三枚おろしの要領で開き、中骨、背びれ、腹びれ、尾びれを取り除く。皮に白やピンクの粒がついている場合は、皮をしごくようにして取り除く。

     煮沸消毒したびんの内側に沿うようにを丸く重ねて詰め、かぶる高さまでオリーブオイルを注ぐ。詰めすぎると取り出しにくくなるため、中心は空洞にする。

    保存期間:冷蔵庫で1年ほど。オイルが白く固まったときには常温においてから使って

    画像: じっくり時間をかけて育んだ味。小分けに瓶詰めした姿も愛おしい

    じっくり時間をかけて育んだ味。小分けに瓶詰めした姿も愛おしい



    〈料理/飛田和緒 撮影/在本彌生 スタイリング/久保原惠理 取材・文/玉木美企子〉

    飛田和緒(ひだ・かずを)
    料理家。東京都で生まれ、高校時代を長野県で過ごし、現在は海辺の街に暮らす。著書『くりかえし料理』(扶桑社)では、工夫を重ねてたどり着いたおすすめ定番レシピ107品を紹介している。

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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