(『天然生活』2020年12月号掲載)
Q. 保護犬普及のために大切なこととは?
A. 早期教育。犬を飼う意義を家庭レベルからともに問いつづけていくこと。
なぜ数多の保護犬が存在し、彼らを選ぶことが社会にどんなインパクトを与えるのか。動物が大好きな子どもたちに早期からその重要性を伝え、家族やコミュニティ全体で教育していくことが重要だと、エイミーはいいます。
「子どもの誕生日に保護団体のことを教え、保護犬を譲り受けしたいという家族と面会したことがありました。彼らに合う犬が無事に見つかったのもつかの間、お父さんの犬アレルギーが判明。泣く泣く私たちに返却し、アレルギー反応が出ない犬に出会うまで待ちたい、と。それから譲渡まで3カ月。彼らはブリーダーから即座に買うこともできたけれど、あえてそうはしませんでした。犬は物のよう安易に“買える”ものではない。誕生日からはだいぶ遅れたけれど、その家族は子どもに“待つ”時間を通して小さな命の尊さをもプレゼントしたのです」

ピクシーのサイト上に載っていた保護犬を描く女子高生の作品が届き、カレンダーに採用。「少しでも保護犬を広めたいという彼女と私たちの思いがマッチしたかたちです」

「アダプションをサポートしよう」というメッセージ入りリーシュは譲渡成立した人へ寄付。どちらも草の根のプロモーション活動
〈撮影/SHINO 構成・文/瀬高早紀子〉
ザ・ピクシープロジェクト
学生時代から動物保護活動に関わってきたエイミー・サックスが2007年に発足。“ピクシー”は彼女の母が初めて譲渡した保護犬の名前。
https://www.pixieproject.org/
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです