ときには愛読書を頼りに「基本」に立ち返って
橋本さんの作品づくりを支えるもうひとつの場所が、こちらの大きな棚。
「手染めした糸や資材をまとめているだけなので、これといって……」と見せてくれたその一角に、気になる「本」のコーナーが。


テキスタイルや草木染めの基本に返らせてくれる参考書や、制作の息抜きに読む小説だそう。
その中でも「私が織りを始めるきっかけをくれた人」と大切そうに見せてくれたのが、ドイツ出身のテキスタイル・アーティストであるアニ・アルバースの作品集。
「幾何学的なデザインで知られるアーティストです。手織りだけれど、ほっこりしていない。糸と糸でこれだけ表現できるんだと」

橋本さんの「発想のヒント」02
基本に立ち返らせてくれる本たち
『WOVEN TEXTILE DESIGN』
アートを学ぶためイギリスの学校へ留学した際に出合った、織りの基本の1冊。

『WOVEN TEXTILE DESIGN』(Jan Shenton著 Laurence King Publishing)
『The Modern Natural Dyer』/『ANNI ALBERS』
草木染めのアイデアをくれる1冊(左)と活動の原点であるアニ・アルバースの作品集(右)。

『The Modern Natural Dyer』(Kristine Vejar著 Harry N. Abrams)/『ANNI ALBERS』(Ann Coxon編 Tate Publishing)
『配色の設計 色の知覚と相互作用』
アニ・アルバースの夫であるジョセフ・アルバースによる、配色の基本がわかる本。

『配色の設計 色の知覚と相互作用』(ジョセフ・アルバース著 永原康史監訳 BNN)

夏限定! 新鮮な藍の生葉を使って、布や糸を爽やかな青色に染めるワークショップです。
藍の収穫時期にしかできない、特別な草木染め。染めた毛糸で編み物をしたり、生地を使って縫製したり――世界にひとつだけの作品づくりに活かせます。
シミがついて着られなくなった洋服も、染め直すことで生まれ変わります。アップサイクルとしてもおすすめです。
夏休みの自由研究にもぴったり! 小学生のご参加も大歓迎です。
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藍の生葉染めワークショップ
開催日時
・8/23(土) 14:00〜16:00
・8/24(日) 11:00〜13:00/14:00〜16:00
・9/13(土) 14:00〜16:00
・9/14(日) 14:00〜16:00
会場:台東デザイナーズビレッジ 213号室/2階交流サロン
住所:東京都台東区小島2丁目9−10
アクセス:地下鉄大江戸線・つくばエクスプレス「新御徒町駅」A4出口より徒歩1分/JR山手線「御徒町駅」北口より徒歩15分
〈撮影/星 亘 文/太田菜津美(編集部)〉
橋本杏菜(はしもと・あんな)

テキスタイルデザイナー。ロンドン芸術大学 Chelsea College of Arts にてテキスタイルデザインを学ぶ。帰国後、草木染め専門のブランドにて染色・ 商品開発を経験。2022年「annita artworks」を立ち上げ、現在は台東デザイナーズビレッジにてアトリエを構え活動する。
HP:https://annita-artworks.myshopify.com/
インスタグラム:@annita_artworks