• 日本とは異なる南極の地で、あるものをいかに大切に使いきるかを考えながら調理したという第57次南極観測隊の調理隊員・渡貫淳子さん。南極生活で“残りものをおいしく食べきる工夫”が身についたという渡貫さんに、炊飯器でできる「炊き込みチャーハン」のつくり方を聞きました。

    南極のランチの定番メニュー
    炊き込みチャーハンのつくり方

    チャーハンもランチの定番メニューのひとつではありましたが、30人分のチャーハンをつくるのはそれなりに時間と労力がかかります。

    相方さん(もう1人の調理隊員)は残ったごはんを冷蔵しておいて、十分溜まったら、ここぞとばかりに中華鍋をふって人数分のチャーハンをつくっていましたが、私にはなかなか難しい。

    そこで、炊飯器でできる炊き込みチャーハンをつくるようになりました。

    画像: 意外と人気だった具が“なると”。なるとが入るとお店の料理みたいに見える

    意外と人気だった具が“なると”。なるとが入るとお店の料理みたいに見える

    材料(2人分)

    ● 米1合
    ● ザーサイ(味付き)大さじ2
    ● 長ねぎ5cm
    ● なると1/3本
    ● ちりめんじゃこ大さじ2
    ● 卵1個
    ● ごま油小さじ1

    つくり方

     ザーサイと長ねぎは粗みじん切り、なるとは薄い輪切りにする。

     炊飯器に洗った米と規定量の水、卵以外の材料を入れて炊飯する。

    画像: つくり方

     炊き上がったら端のほうに溶き卵を加えていったんふたを閉め、余熱で卵に火を通す。卵がかたまったらしゃもじで混ぜる。

    画像: 炊き上がったところに溶きほぐした卵液を流し入れる(端に寄せて入れるのがコツ)

    炊き上がったところに溶きほぐした卵液を流し入れる(端に寄せて入れるのがコツ)

    画像: ふたをして少しおき、かたまったところで混ぜ込む

    ふたをして少しおき、かたまったところで混ぜ込む

    〈撮影/キッチンミノル スタイリング/阿部まゆこ〉

    ※本記事は『私たちの暮らしに生かせる 南極レシピ』(家の光協会)からの抜粋です。

    『私たちの暮らしに生かせる 南極レシピ』(渡貫淳子・著/家の光協会・刊)

    画像: 南極・昭和基地の定番!炊飯器でかんたん「炊き込みチャーハン」のつくり方。暮らしに役立つ“おいしく食べきる”南極レシピ/第57次南極観測隊の調理隊員・渡貫淳子さん

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    ◆どんな食材もおいしく食べきる!私たちの暮らしに生かせる南極レシピ◆

    追加の食材調達は一切なし。ごみを一切捨てられない。

    そうした南極ならではのルールのなかで生活するうち、ごみを出さずにおいしく食べきる工夫が身についたという渡貫さん。

    フードロスなどが話題になることが多い現代で取り入れたい、毎日のごはんづくりに役立つ南極レシピを紹介します。

    【目次】
    ● 第一章 毎日のごはん作りに役立つ南極レシピ
    ● 第二章 本当においしい冷凍野菜のレシピ
    ● 第三章 缶詰と乾物のアイディアレシピ
    ● 第四章 捨てられがちな食材の活用レシピ
    ● コラム
    ・生野菜のおいしい冷凍法
    ・残りがちな調味料の活用法
    ・おからをもっと食べよう
    ・毎日のメニュー、どう考えていますか?
    ・南極ごはんQ&A など


    渡貫淳子(わたぬき・じゅんこ)

    画像2: ごみを出さずにおいしく食べきる、南極の食の知恵

    第57次南極地域観測隊の調理隊員。1973年青森県八戸市生まれ。「エコール 辻 東京」を卒業後、同校に就職。結婚後、出産を機に退職するも、その後も家事・育児をこなしながら調理の仕事を続ける。30代後半に南極地域観測隊の調理隊員への夢を抱き、3度目のチャレンジで合格。昭和基地史上2人目の女性調理隊員(民間人では初)。南極でよくつくっていた「悪魔のおにぎり」をモデルに、某コンビニチェーンが商品化したことでも注目される。現在は南極での経験を元に、フードロスや環境問題、防災、男女共同参画などをテーマにした講演活動を行う。



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