• 日本とは異なる南極の地で、あるものをいかに大切に使いきるかを考えながら調理したという第57次南極観測隊の調理隊員・渡貫淳子さん。南極生活で“残りものをおいしく食べきる工夫”が身についたという渡貫さんに、皮や芯をおいしくいただく「福神漬け」のつくり方を聞きました。

    野菜の皮や芯ならなんでもOK
    福神漬けのつくり方

    大根やブロッコリーのほか、キャベツや白菜の芯など、余った食材でつくれます。

    漬けるのは2回まで。最後はキャベツのせん切りとごま油を加えて中華風のコールスローにし、汁ごといただきます。

    画像: 野菜の皮や芯ならなんでもOK 福神漬けのつくり方

    材料(つくりやすい分量)

    ● 大根の皮、ブロッコリーの芯など適量
    漬け地
    ・酢50mL
    ・しょうゆ40mL
    ・砂糖40mL
    ・みりん20mL
    ・酒20mL

    つくり方

     漬け地の材料を鍋に入れて火にかけ、沸騰させてアルコール分を飛ばし、砂糖を溶かす。保存容器に入れて冷ます。

     野菜の端材を食べやすく切って、漬け地にポンポン入れていく。一晩おいて味が染みたら食べごろ。

    画像: ブロッコリーはよっぽどかたい部分を除けば、芯も葉もすべて食べられる

    ブロッコリーはよっぽどかたい部分を除けば、芯も葉もすべて食べられる

    〈撮影/キッチンミノル スタイリング/阿部まゆこ〉

    ※本記事は『私たちの暮らしに生かせる 南極レシピ』(家の光協会)からの抜粋です。

    『私たちの暮らしに生かせる 南極レシピ』(渡貫淳子・著/家の光協会・刊)

    画像: 野菜の“皮や芯”でかんたん「福神漬け」のつくり方。暮らしに役立つおいしく食べきる南極レシピ/第57次南極観測隊の調理隊員・渡貫淳子さん

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    ◆どんな食材もおいしく食べきる!私たちの暮らしに生かせる南極レシピ◆

    追加の食材調達は一切なし。ごみを一切捨てられない。

    そうした南極ならではのルールのなかで生活するうち、ごみを出さずにおいしく食べきる工夫が身についたという渡貫さん。

    フードロスなどが話題になることが多い現代で取り入れたい、毎日のごはんづくりに役立つ南極レシピを紹介します。

    【目次】
    ● 第一章 毎日のごはん作りに役立つ南極レシピ
    ● 第二章 本当においしい冷凍野菜のレシピ
    ● 第三章 缶詰と乾物のアイディアレシピ
    ● 第四章 捨てられがちな食材の活用レシピ
    ● コラム
    ・生野菜のおいしい冷凍法
    ・残りがちな調味料の活用法
    ・おからをもっと食べよう
    ・毎日のメニュー、どう考えていますか?
    ・南極ごはんQ&A など


    渡貫淳子(わたぬき・じゅんこ)

    画像2: ごみを出さずにおいしく食べきる、南極の食の知恵

    第57次南極地域観測隊の調理隊員。1973年青森県八戸市生まれ。「エコール 辻 東京」を卒業後、同校に就職。結婚後、出産を機に退職するも、その後も家事・育児をこなしながら調理の仕事を続ける。30代後半に南極地域観測隊の調理隊員への夢を抱き、3度目のチャレンジで合格。昭和基地史上2人目の女性調理隊員(民間人では初)。南極でよくつくっていた「悪魔のおにぎり」をモデルに、某コンビニチェーンが商品化したことでも注目される。現在は南極での経験を元に、フードロスや環境問題、防災、男女共同参画などをテーマにした講演活動を行う。



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