• 11月から3月の寒い時季に旬を迎える国産レモンとしょうがで、レモンジンジャーシロップをつくってみませんか。純度が高い氷砂糖を使えば、すっきりとした甘さで透明感のある仕上がりになります。料理家で発酵マイスターの榎本美沙さんに、シロップづくりのポイントと2つのアレンジレシピを教えてもらいました。

    レモンの酸味と香り、しょうがの辛みと滋味。氷砂糖がエキスを引き出す

    ぬか漬けや自家製塩麹など、保存食づくりを得意とする榎本美沙さん。旬のフルーツや野菜が手に入ったら、こまめに自家製シロップにしているといいます。

    「私の冬の定番シロップといえば、レモンとしょうが。レモンは皮ごと使いたいので、ノーワックスの国産レモンが出回ったらつくるようにしています。しょうがも一緒に漬けると、ピリッとした辛みが加わって大人の味に。体を温める作用もあるので、寒い季節に重宝します」

    画像: レモンの酸味と香り、しょうがの辛みと滋味。氷砂糖がエキスを引き出す

    榎本さんがシロップづくりに愛用しているのが、氷砂糖です。大きな砂糖の結晶が時間をかけて少しずつ溶けて、食材のエキスをしっかりと引き出します。

    氷砂糖は純度が高く、色も甘みもクリアなのが魅力です。レモンの酸味やさわやかな香り、しょうがのピリッとした辛みなど、素材自体の味がしっかり感じられるのがいいですよね」

    レシピはシンプルに、食材と氷砂糖を1:1の割合に。レモンとしょうがの総重量と同じ重さの氷砂糖を用意して、保存びんを消毒すれば準備は完了です。

    氷砂糖を使った
    レモンジンジャーシロップのつくり方

    「レモンもしょうがも、なるべく薄く切るようにしています。薄くて断面が多い方が早くエキスが出るんです」と、レモンをスライスしながら語る榎本さん。

    「とはいえ、ゆっくり溶ける氷砂糖を使えば、浸透圧が上手に働きエキスがしっかり引き出されるので、厚めに切っても大丈夫ですよ」という力強い言葉も。そして、しょうがのよい香りは皮にあるので、皮はむかずに薄切りにするそうです。

    「レモンは果汁が多いので、漬けたら短時間でエキスが出てきます。ときどきゆすって全体をならして、氷砂糖が溶けたらでき上がりです」

    画像: 氷砂糖を使った レモンジンジャーシロップのつくり方

    榎本さんのおすすめの味わい方は、レモンジンジャーティー

    紅茶1杯に対してレモンジンジャーシロップ大さじ1〜2を入れます。シロップを加えた瞬間、レモンの酸の力で紅茶の色がワントーン明るくなるのでお見逃しなく。飲めば、しょうがの力で体の中からぽかぽかしてきますよ」

    炭酸水で割ってレモンジンジャースカッシュにしたり、焼酎と合わせて自家製レモンサワーにするなど、楽しみ方もいろいろ。ゆずやきんかんなど、レモン以外の柑橘類で応用することもできます。

    材料(約1L分)

    画像: 材料(約1L分)
    ● 国産レモン3個(300g)
    ● しょうが100g
    ● 氷砂糖400g

    基本の分量 1:1(氷砂糖:果実)

    下準備

    ● 保存びんを煮沸消毒またはアルコール消毒する。

    つくり方

     レモンはよく洗い、水けをふく。へたを切り落として2~3mm幅の輪切りにする。種は取り除く。しょうがは繊維を断ち切るように皮ごと薄切りにする。

    画像1: つくり方

     保存びんにレモン、しょうが、氷砂糖を交互に入れる。軽く押しながら詰めていき、6~7層になるようにする。一番上に氷砂糖がのるようにする。

    画像2: つくり方

     ふたをしめて室温におく。1日数回びんをゆすり、5~7日ほどして氷砂糖が溶けたらでき上がり。レモンとしょうがを取り出し、冷蔵庫で保存する。

    画像3: つくり方

    保存期間:冷蔵庫で1カ月保存可能

    榎本さんのひと工夫

    ●レモンは皮部分から苦味が出るので、氷砂糖がすべて溶けたら取り出す。
    ●取り出したレモンとしょうがは保存容器に入れて冷蔵庫で保存し、3〜4日程度で使い切る。

    レモンジンジャーシロップを使ったアレンジレシピ①
    パリパリチキンステーキ レモン塩麹ソースがけのつくり方

    画像: レモンジンジャーシロップを使ったアレンジレシピ① パリパリチキンステーキ レモン塩麹ソースがけのつくり方

    カリッと香ばしく焼き上げた鶏の皮目と、肉汁たっぷりジューシーなもも肉を味わうチキンステーキ。

    「鶏肉を塩麹に漬けてから焼くとこげやすいので、皮目をパリッと焼きたいときは漬け込みをしないのがコツ。塩麹はレモンジンジャーシロップと合わせてソースにして、甘じょっぱい中に深みのある味を楽しみます」と榎本さん。

    材料(2人分)

    ● 鶏もも肉2枚(400g)
    ● オリーブオイル大さじ1
    ● 塩小さじ1/4
    ● こしょう少々
    ● レモンジンジャーシロップの果肉適量
    ● フリルレタス適量
    <ソース>
    ・レモンジンジャーシロップ大さじ1と1/2
    ・塩麹大さじ1/2
    ・オリーブオイル大さじ1/2

    つくり方

     鶏もも肉は、塩、こしょうをもみ込む。

     フライパンにオリーブオイルを弱めの中火で熱し、鶏肉の皮目を下にして入れる。フライ返しで押さえながら7〜8分焼く。上下を返して余分な油をふきとり、さらに4〜5分焼く。

     ソースの材料を混ぜ合わせる。器にフリルレタスとチキンステーキを盛り、レモンジンジャーシロップの果実をのせて、ソースをかける。

    画像4: つくり方

    レモンジンジャーシロップを使ったアレンジレシピ②
    甘酒クレープ レモンジンジャーシロップがけのつくり方

    画像: レモンジンジャーシロップを使ったアレンジレシピ② 甘酒クレープ レモンジンジャーシロップがけのつくり方

    おやつや朝食にぴったりのクレープ。甘酒と豆乳を入れることで、もっちりやわらかな食感が生まれます。

    レモンジンジャーシロップが生地にしみ込んで、ココナッツオイルの香りとレモンの風味が重なると、甘い香りのなかにさわやかな風味が広がり、あと引く味わいに。

    材料(直径26cm✕約6枚分)

    ● 薄力粉90g
    ● 塩ひとつまみ
    ● 卵2個
    ● ココナッツオイル(液体の状態/溶かしバターでもよい)20g
    ● 無調整豆乳1/2カップ
    ● 甘酒(米麹/ストレートタイプ)140mL
    ● 米油適量
    ● レモンジンジャーシロップのシロップ、果肉適量

    つくり方

     ボウルに薄力粉、塩を入れて泡立て器で混ぜ、中心をくぼませて卵を割り入れ、さらに混ぜる。全体が混ざったらココナッツオイルを加えて混ぜ、なじんだら豆乳、甘酒を少しずつ加えて混ぜる。ラップをかけ、冷蔵庫でひと晩おく。

     フライパンに米油を薄くひいて中火で熱し、クレープ生地をおたま1杯分入れ、フライパンを回して薄く広げる。

     まわりがかたまってきたら菜箸を入れて上下を返し、裏面も1分ほど焼いて取り出す。残りのクレープ生地も同様に焼く。

     クレープをたたんで器に盛り、レモンジンジャーシロップのレモンとしょうがを盛り付け、上からレモンジンジャーシロップをかける。

    画像5: つくり方

    榎本美沙(えのもと・みさ)
    料理家、発酵マイスター、国際中医薬膳師。季節感のあるレシピや、少量から手軽につくれる発酵料理が好評で、YouTube「榎本美沙の季節料理」のチャンネル登録者は39万人を超える。最新刊『榎本美沙のみそ本 からだが整う自家製みそ仕込みとちょっと新しいみそ料理』が好評発売中。また別冊天然生活『榎本美沙さんの発酵のある暮らし』(扶桑社)が12月10日に発売予定。オンライン料理教室『榎本美沙の料理教室』主宰。
    インスタグラム:@misa_enomoto
    YouTube:榎本美沙の季節料理

    もっと氷砂糖のレシピを知りたい人は

    全日本氷糖工業組合 | 旬の果実でおいしく楽しい氷砂糖

    画像: 冬の定番「レモンジンジャーシロップ」のつくり方と、2つのアレンジレシピ。旬の“国産レモン”としょうがのエキスで体ぽかぽか。ゆずや金柑でつくっても|氷砂糖で楽しむ家仕事/榎本美沙さん

    氷砂糖でくらしをもっとカラフルに。梅酒づくりでおなじみの氷砂糖は、じつは梅以外の果実とも相性Good。色とりどりのフルーツを使って手づくりを楽しめる氷砂糖の世界、あなたものぞいてみませんか。

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    協力/全日本氷糖工業組合
    http://www.hyoutou-kumiai.jp/tezukurilife/

    〈料理/榎本美沙 撮影/山川修一 取材・文/河合知子〉

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