• 初夏のギリシャを訪れたハーバリストの石丸沙織さんに、旅のお話を聞きました。石丸さんの暮らしに欠かせないハーブ、旅先ではどんな出会いが待っているのでしょうか? 今回は世界遺産「アクロポリス」の見どころと、ギリシャを象徴する植物「オリーブ」のお話です。

    アクロポリス、古代ギリシャの人々が治癒や保養に集った場所へ

    画像1: アクロポリス、古代ギリシャの人々が治癒や保養に集った場所へ

    翌朝、パルテノン神殿があるアクロポリスを巡るツアーに参加しました。

    暑さを避けるため、午前8時半にはハドリアヌスの凱旋門近くのカフェに集合し、丘の上のアクロポリスを目指します。

    事前にすすめられた通り、ジョギングをするような軽装で足元はスニーカーで、水筒を下げてやってきました。

    子どもも参加するツアーなので、決して険しい道ではありませんが、足元にはときどき岩場があり、乾いた土が舞い、石が転がっています。

    画像2: アクロポリス、古代ギリシャの人々が治癒や保養に集った場所へ

    丘の麓でまず目に入ったのは野外劇場と隣接する治癒神アスクレーピオスの聖所。

    かつて人々が治癒や保養のために集った空間の跡を見ることができます。

    ガイドさんいわく、芸術と健康を関連付けて人々を癒すアートセラピーの概念が、紀元前にすでに存在していたという証だそうで、なんとも興味深いものです。

    画像3: アクロポリス、古代ギリシャの人々が治癒や保養に集った場所へ

    古代ギリシャでは、病が癒されると、神殿に体の部位を模した大理石のオブジェを奉納していたそうです。

    その実物をふもとにあるアクロポリス博物館で見ることができ、手や足、目、耳などを模したオブジェがありました。

    そして、この癒しの過程には多くのハーブが活用されていた記録もあります。

    画像4: アクロポリス、古代ギリシャの人々が治癒や保養に集った場所へ


    〈撮影・文/石丸沙織〉

    石丸沙織(いしまる・さおり)
    英国メディカルハーバリスト、アロマセラピスト。イギリスでハーブ医学を学んだのち、東京、香港を経て、2011年より鹿児島県奄美大島在住。地域に根差したハーバリストとして、身近なハーブを暮らしに取り入れたケアを広めている。菓子研究家・長田佳子さんとの共著に『ハーブレッスンブック』(アノニマ・スタジオ)、訳書に『フィンランド発 ヘンリエッタの実践ハーブ療法』(フレグランスジャーナル社)がある。

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    『ハーブレッスンブック』(石丸沙織・長田佳子・著/アノニマ・スタジオ・刊)

    画像: ハーブを探して、初夏のギリシャを巡る旅。アクロポリスの丘の上“女神アテナ”の神殿で、ギリシャの象徴「オリーブの木」と出会う/ハーバリスト・石丸沙織さん

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    メディカルハーバリストの石丸沙織さんと菓子研究家・長田佳子さんは2018年より「herb lesson」を開催してきました。ハーブのテイスティングとそのシェアリングに時間をかけ、教科書的なハーブの知識だけではなく、それらが使う人の心身にどのように響くかを大切にしています。

    ハーブティー、ブレンドの考え方、ハーブバス、チンキなどのレメディ、ハーブの風味を味わうお菓子を暮らしに取り入れてみましょう。自分の感覚を大事にする、こころとからだを癒すセルフケアの方法やアイデアをご紹介します。

    ハーブとの出逢いを通して、新しい自分に出逢える一冊です。



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