(『天然生活』2020年12月号掲載)
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
心と身体を穏やかに労わる「みつろう」の力
クリエイターのRARI YOSHIOさんがみつろうと出合ったきっかけはキャンドル。
繊細な炎の揺らぎ、やさしげな色合い。灯しているだけで心は安らぎます。
「みつろうキャンドルが素晴らしいのは、炎を眺めることで気持ちが穏やかになるだけでなく、身体にもよい作用があるところ。それまでは、キャンドルの原料には意識を向けていませんでしたが、よく考えたら、燃やされたキャンドルは気体となって空中に漂い、呼吸によって体内に取り込まれていきますよね。そこに気づくと、やはり、自然由来のものを使いたいと思ったのです」

はちみつを“薬”としてとらえて暮らしに取り入れているRARIさん。みつろうの薬効にも長らく注目し、活用している
みつろうは、はるか昔からクリームや軟膏などに活用されてきました。それは、殺菌性、保湿性に優れている長所ゆえ。
そしてその効能は、みつろうキャンドルを灯し、その空気を吸うことでも取り入れられるというわけです。
さらに、メディカルハーブに興味をもち、勉強を続けるRARIさん。
ハーブの薬効とみつろうを組み合わせることで、気軽にハンドメイドコスメをつくれるようになったのもうれしい発見でした。
「オーガニックコスメは、原料を厳選してていねいにつくられているものほど、使用期限が短く使いきれないなどの悩みがありました。でも、みつろうとハーブでハンドメイドすれば少量ずつつくれるし、選ぶハーブによって、効能を替えられたり、香りにも変化をつけられたりする。基本的にはみつろうを温めて溶かし、好みのエッセンシャルオイルを加えるだけなので、どれも簡単につくれます」

キャンドル、サシェ、ハンドクリーム。みつろうをベースに使い、ナチュラルなアロマオイルを活用した、RARIさんのハンドメイドの数々
炎を眺め、みつろうの豊富な栄養素が溶け出した空気を吸い、肌に塗る。
紀元前から人々の暮らしのすぐ近くにあったとされるみつろうは、クリームにキャンドルにとさまざまに形を変えて、いまも私たちの生活を、穏やかに労わってくれる素材なのです。
〈制作/RARI YOSHIO 撮影/枦木 功 取材・文/福山雅美 構成/鈴木麻子〉
RARI YOSHIO(らり・よしお)
クリエイター。2007年より那須に移住。ギャラリーショップ「JARDIN BLANC」を営む。メディカルハーブコーディネーターの資格を取得している。

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