「こうありたい」という人生のお手本をもつ
仕事、スポーツ、楽器、料理など、「上達したければ、うまい人のマネから入れ」とよくいわれます。
人生も同じで、理想の人生を送りたいと思うなら、「こんな暮らしがしたい」「こんな生き方は素敵」という“お手本”を見つけて、考え方や行動をマネするのが近道です。
“お手本”は、一人でなくてもいいのです。仕事に対する姿勢、あたたかい気配り、話し方やマナー、時間の使い方、ファッションセンスなど、さまざまなお手本がいてもいい。
そんな人を心にとめておくことで、自分だけの教科書をつくるように、成長していけるのです。
私がお手本にしたいと思うのは、大抵、「いそがしいのに豊かに生きている人」です。
40代で保育園やレストランを経営する女性は、だれよりもいそがしいのに、時間のやりくりがうまくて、遊ぶことも、学ぶことも、家族との時間も大切にしている。
「忙しい」とは、心を亡くすと書きますが、彼女がイライラしたり、焦ったり、愚痴を言ったりしているのを見たことはありません。
いつも「大丈夫ですよー」と余裕の微笑みをたたえている姿は、「うつくしい」とさえ思えて心からリスペクトし、お手本にしたいと思うのです。
「こうありたい」と思う人は、80代、90代にもいるし、10代にもいます。
女子中学生が農業に挑戦しようとするチャレンジ精神は見習いたいし、80代の女性がいまも現役マッサージ師として生き生きと働いている姿や、若者と話しているようなピュアな感性はお手本にしたいと思います。
そんな人たちを勝手にお手本にしていると、「こんなとき、あの人ならどうするかな」「ここでは、あの人のように振る舞いたい」など、よりよい選択ができて、自分の目指す場所に近づいていけるはず。
学ぶことは、マネることから。
人は人によって磨かれていくのです。
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めんどくさがり おおざっぱでも
ちょっとのアイデアで充実して、ラクに生きられる
仕事、家事、趣味、人づき合い......とにかくあわただしい毎日。
だからこそ一度、なにを大切にするかを立ち止まって考えた。
それから“無理せず”に“楽しい”“ラクちん”って思えることを優先するようになった。
すると、「いい暮らしをしてますね」「いつも充実してそう」って言われることが増えて。
思いがけず、心も体も、暮らしも豊かになっているのかもって。
そこで見つけた少しだけずるい暮らしの知恵が、あなたのヒントになれば嬉しい。
(本書 帯コメントより)
「いそがしいのに豊かな人のずるい習慣」ラインナップ一例
・ゲストに料理してもらうという“おもてなし”?
・我が家のゲストブックを作る
・朝日と夕日に感謝の「儀」
・“いまの自分”を導いてくれる、ずる瞑想
・卓球教室という大人のエンタメ習い事
・「二十四節気 七十二候」で季節の気配を味わう
・食材や食品を作っている人から買ってみる
・シンプルらくちんで映える、ほったらかし料理
・テレビよりプロジェクターで10倍感動する
・スケジュールは、まず「遊びの予定」から入れる
・友人を訪ねるひとり旅
などなど掲載
<著者/有川真由美>
有川真由美(ありかわ・まゆみ)
作家、写真家。鹿児島県姶良市出身。台湾国立高雄第一科技大学応用日本語学科修士課程修了。化粧品会社事務、塾講師、衣料品店店長、着物着付け講師、ブライダルコーディネーター、フリー情報誌編集者など、多くの職業経験を生かして、働く女性のアドバイザー的存在として書籍や雑誌などで執筆。約50カ国を旅し、旅エッセイも手がける。著書は『いつも機嫌がいい人の小さな習慣 仕事も人間関係もうまくいく88のヒント』(毎日新聞出版)、『一緒にいると楽しい人、疲れる人』(PHP 研究所)『「気にしない」女はすべてうまくいく』(秀和システム)など多数ある。









