ミニマルに暮らすための考え方
ものを減らしてシンプルに暮らすことに憧れている人は多いけれど、「実際どうやって始めればいいの?」とか、「どんなマインドが必要なの?」と思うことがありますよね。
私はミニマルに暮らすとは、ただ「ものを捨てる」ことではなく、自分が本当に大切にしたいものや価値観を見つけて、それ以外を手放していく生き方だと思っています。
ものを捨てると、部屋がスッキリするのはもちろん、頭の中や心もクリアになりますよね。
でも、最初は「これ、捨てられへん」と思ったり、「シンプルに暮らすって、なんかストイックそう」とハードルの高さを感じることもあります。
私はある考え方を意識したら、グッとラクになりました。
ミニマルライフって、「部屋が真っ白で、ものが5個しかない!」みたいなイメージ、ありませんか?
でも、そんな完璧さは目指さなくていいと思います。
大事なのは、「自分にとって心地よい状態」を見つけること。
たとえば私の場合、最初は「クローゼットの服を半分にしよう!」と思って意気込んだものの、全部見直すのも疲れる......。そのため、気に入っていないものを全部捨てました。
とはいえ、なかなかできない人のほうが多いかもしれません。
最初は1日1個捨てる、燃えないごみの日に着ない服を手放すなど、小さいことから始めて、徐々に自分のペースで整えていくのがいいんじゃないでしょうか?
「完璧じゃなくていい」という気持ちでいたほうが、長く続けられると思います。
本によく書いてあるのが、「いつか使う」と思って取っておいても、ほとんど使わずにしまい込んだままになるという例。結局、使わないままクローゼットの奥に眠ってる......。
私も何度も経験しています。
だからこそ、勢いで捨ててみると、気持ちまでスッキリ。
捨てるか捨てないかを決めるときのポイントは、その服を見てテンションが上がるか上がらないか。
テンションが上がらないような服が手元にあったら、運気まで下がるような気がしています。
私の場合は不思議なことに、いらない服を捨てたら、運気まで上がった気がします。
いったん、勇気を出して捨てないと何も始まりませんから、ひとまず何かを捨ててみてください。
過去の思い出や未来の「いつか」に縛られず、いまの自分に正直になる。これがミニマルな心への第一歩!
私は古いものを捨てると、気持ちにもスペースが生まれる気がします。スペースができると、そこに新しいものが入ってくると実感しています。
ものや執着を手放すのって、最初はちょっと怖い。
「これ、捨てたら後悔するかも」と考えがちです。
でも、手放すたびに、部屋も心も軽くなります。
たとえば、昔の服や使わない食器を思い切って手放すと、整理整頓も楽になるし、掃除の手間も省けます。
時間と心に余裕が生まれる。
手放すのは「失うこと」ではなく、「自分の気持ちに余裕を作ること」
この考え方が、ミニマルライフへの大きな一歩になります!
全部を一気にやるのは大変だから、小さな一歩から。
まずは、1年以上着ていない服を捨ててみてください。
そんな小さな変化が、心も暮らしも軽くしてくれます!
本記事は、『53歳からのシンプルモダンな暮らし』(Taji 著/CEメディアハウス)からの抜粋です。
* * *
50代、ひとり暮らし。
これまでずっと「誰かのため」「何かのため」に頑張ってきた。
これからは「自分の思い通りに過ごす家」で生きていきたい。
自分を優先できる環境を着々と整えている、Tajiさんの住まいのつくりかた、暮らし方。
【本文より】
まず、「どういう家を建てて、どう過ごしていきたいか?」を考えました。52歳から始める家づくり、人生最後のマイホームでもあるので絶対にはずせないワードが「老後の家」。いまは仕事ばかりしてほとんど家にいない生活ですが、今後は家にいる時間が増えていくはず。快適に過ごせて居心地のよい家にしたい。
繰り返しになりますが、建築予定の土地は、母屋で陰になるため日当たりが悪く、とても寒いのです。なので、サブテーマとして「寒くない家」というのもありました。
そして、「その家でどう過ごしたいか?」というと......。ずっとずっと憧れていたのは「おしゃれな暮らし」でした。
母屋はものが多く、生活感のあるものが収納しきれずに、あふれています。何かでもらった景品がそのまま飾られていて、テイストの合わないものが食器棚の上でひしめき合っています。壁にはいつから貼ってあるのかわからないものが黄色く色あせた状態になっていたり、カレンダーがふたつ貼ってあったり。ときどき気になって処分しますが、数か月経つと、また増えています。
私の考える「おしゃれな暮らし」はものが散らばっていても、なんとなく統一感があり、絵になるイメージ。基本はシンプルで色を揃えた空間。その空間にいるだけで気分が上がる。そんな暮らしです。いままであきらめていた暮らし方が、家を建てることで手に入るかもしれない。夢に近づいていると思うと、ワクワクが止まりませんでした。
<著者/Taji>
Taji(たじ)
美容師、ヘアサロンオーナー、ジュエリーデザイナー。22年から始めた家づくりが24年9月に完成。インスタグラムで、シンプルモダンな暮らしを発信中。その素敵な暮らしに、多くの共感を呼んでいる。Instagram @2nd613






