(『天然生活』2024年12月号掲載)
冬をもっと健やかに過ごすコツ
感染症を恐れすぎない

冬はさまざまな感染症の流行が報じられますが、「風邪を含め、これらの感染症に共通するのは、根本的な治療法はないことと、何もしなくても自分の力で治るということ。過度に恐れなくて大丈夫です」
かかったら水分とミネラルを十分とって安静にするのが基本。
明らかにいつもと違う症状が出た場合や、高熱が5日以上(子どもは3日以上)続く場合は受診しましょう。
日光をよく浴びる

日光を浴びることによって、カルシウムの吸収を助けるほか免疫の調節機能や抗がん作用もあるビタミンD、そして精神安定や睡眠に深く関与しているセロトニンが生成されます。
冬はほかの季節に比べて日照時間が短く、日差しも強くありません。
だからこそ、意識して太陽の光を浴びたいもの。
「日差しが強い夏などに比べて、外に出やすい季節でもあります。積極的に散歩などに出かけるようにしましょう」
よく笑う

「体の冷えは心の冷え。逆もまた然りです。心を温めること、つまりすこやかにすることが体の健康にも直結します。そのためにはよく笑うことが大事です」
家族や友人との団らんの時間を持ったり、日々のなかの楽しみを見つけたりするようにしましょう。
ストレスをためないことも大切なポイント。
「いくら健康にいいことであっても、我慢して実践していたら効果はありません。楽しむことを常に意識して」
体を温める

体が冷えやすい冬は、いつにも増して温めることを意識。体が冷えると免疫の働きも低下します。
動脈が走っている首や手首などを重点的に防寒したり、お風呂にゆっくりつかったりするようにしましょう。
「もっと大事なのは体の内側から温めること。食べ過ぎない、食品添加物や砂糖をできるだけ控える、ミネラル豊富な自然塩をとる、根菜類を積極的にとるなどがおすすめ。つまりは自然に沿った暮らしです」
<監修/本間真二郎 取材・文/嶌 陽子 イラスト/はまだなぎさ>
本間真二郎(ほんま・しんじろう)
小児科医・微生物学者。2001年より3年間、アメリカにてウイルス学、ワクチン学の研究に携わる。2009年より栃木県那須烏山市で地域医療に従事しながら、自然に沿った暮らしを実践中。2児の父。著書に『本間真二郎さんの病気にならない暮らし方』(扶桑社)、『あかちゃんからのかぞくの医学』(クレヨンハウス)など。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです




