お肉たっぷりでも重くない大人の肉料理

シックなチャコールグレーのテーブルクロスにかわいらしい鳥モチーフのディナープレートが似合います。

並んだ料理は、ミートローフにグリルチキン、牛肉のサラダとずばり“肉料理”です。

「人を招くなら、やっぱりガツンとお肉料理をつくりたいですね。

でも、私の肉料理は野菜たっぷりだから重くない。どんどん食べられると思いますよ」

加えて、トマトソースや玉ねぎマリネ、バルサミコ酢といった酸味の効いた野菜と肉との相性がばっちり。

なおかつ、調理法も調味料もシンプルだから、くどさをまったく感じさせません。

小さめのストウブで焼き上げたミートローフは成形いらずだから驚くほど簡単。ガーリックトーストと一緒にオーブンで焼けば、2品一緒に調理できるのがポイントです。

また、タリアータの牛肉はフライパンで、チキンマリネのとり肉は魚焼きグリルでと火入れの場所を変えるのも大切。

料理が完成するタイミングがビシッと決まり、お客さまのお出迎えと重なってバタバタ......ということもありません。

段取り上手な野口さんならではのおもてなし術です。

「最近、キッチンを対面式にリフォームしたので、おしゃべりしながら手を動かせるのが気に入っています。

とはいっても、おもてなしの一番の楽しみは会話を楽しむこと。調理や準備にかかりっきりになってしまわないように心掛けています。

料理や飲み物を囲んでたっぷりおしゃべりして、心もおなかも満たしてあげたいですね」

〈撮影／宮濱祐美子　取材・文／結城 歩〉

野口真紀（のぐち・まき）　
料理家。雑誌や書籍で家庭料理を提案。つくりやすくておいしいレシピに加え、その暮らしぶりにもファンが多い。1年ほど前から料理教室も開催。最新刊は『野口真紀のわたしの好きなトマト料理』（誠文堂新光社）。

※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです