丈夫で軽い「一閑張りの文箱」を裁縫箱に
生活道具の荒物を扱う小売店「松野屋」と卸問屋を営む松野さんご夫婦。
きぬ子さんが裁縫箱として長年使っているのは、竹かごに越前の和紙を貼り重ね、さらに越前の漆を塗って仕上げた一閑(いっかん)張りの文箱です。

朱色が鮮やかな一閑張りの文箱
「もともとは半紙や硯を入れる箱でした。和紙を重ねているので軽いし、丈夫で使いやすいんですよ」
漆塗りならではの朱色と、和紙の独特の凹凸が他にはない魅力を持っています。
「小箱」で区切って裁縫箱のなかを整理整頓
「裁縫箱のなかには、さらに小さな箱を入れて、区分けをして整理しています。たくさん糸を入れている長方形のトタン缶は、台東区・鳥越の『SyuRo』で購入しました」
ボタンや針山など細々したものは、小箱や小さなかごに入れて行方不明にならないように管理しているそう。

小箱、かご、缶で区切って整理
ピンクッションはかぎ針編みで手づくり
お店では、無骨で丈夫な荒物を多く扱い、実際に自宅でも愛用している松野家。
でも、実は「かわいいものも好き」だと教えてくれたきぬ子さん。裁縫箱には、ころんとした形が愛らしい針山やカラフルな布切りはさみ入れの姿もありました。

きぬ子さんのかわいい手芸用品
「手芸用品をはじめ、自分の部屋には好きなものを置いています。針山はかぎ針編みでつくりました。羊毛を入れて、針が錆びないようにしています」
▼「裁縫箱」と中身を拝見シリーズはこちら
* * *
天然生活2026年1月号では、本記事で裁縫箱を見せてくれた松野屋・松野きぬ子さんの「ごちゃごちゃをすっきりさせる工夫」を紹介しています。あわせてお楽しみいただけましたら幸いです。
〈撮影/柳原久子 取材・文/飯作紫乃〉
松野きぬ子(まつの・きぬこ)
生活道具の「荒物」を国内外から集めて提案する小売店「谷中松野屋」と1945年に創業した卸問屋を夫婦で営む。著書に、四季折々の暮らしを綴った『松野家の荒物生活』(小学館)がある。
インスタグラム@matsunoya_tokyo

▶アラジンの新しいオーブンレンジ「グラファイトオーブンレンジ」を試してみる/料理家・飛田和緒さん【PR】

▶冬はたっぷり「白菜」の人気レシピ14選|12月のおすすめ記事

▶冬の「大根」レシピ16選|12月のおすすめ記事








