人生に迷ったとき、一歩を踏み出せないとき、頼りにしている言葉はありますか? 呪文のように唱えれば、うまくいくような気がする、そんな言葉をヘア&メイクアップアーティストの山本浩未さんに教えてもらいました。
(『天然生活』2025年1月号掲載)

本当の美しさ・まことの花とは何かを教えてくれる
若さにとらわれず、“まことの花”を育てる心
時分の花をまことの花と知る心が、真実の花になほ遠ざかる心なり
世阿弥「風姿花伝」より
「『風姿花伝』は能楽の大成者ともいわれる世阿弥が父・観阿弥の遺訓に基づいて記した能楽論書。『秘すれば花なり』など、能の美学などを芸道ならではの視点から説いていて、仕事柄も大変、勉強になります」
世阿弥の言葉は、NHKの「100分de名著」で知りました。
人間の成長を花の成長にたとえたもので「時分の花」とは、若いときの一般的な花で賞味期限があるもの。
「まことの花」は若さや流行に左右されない賞味期限のない“花”のこと。
「まことの花」になるためには、たえず初心を忘れず、努力や工夫を怠ってはいけないという教えがあるそうです。
私が50歳のころ、年齢を重ねていくことや、これから先のことを考え、悲観的に感じてしまうことがありました。
でも、この言葉によって自分の「まことの花」を探さなくては、と気づかされました。
それは自分自身の中にあるもの。
いまも、これからも、着飾ったりメイクしたりするだけでは得られない、自分だけの「まことの花」を探したいと思っています。
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楽しみも幸せも、自分の工夫で広がっていく
楽しみは創り出せるものよ
ターシャ・テューダー
「楽しくなるのも、幸せになるのも、きれいになるのも、すべて自分次第と日ごろから思っています。ターシャのこの言葉から自分の考えに自信が持て、“発見”と“工夫”次第でさらに広がる! と思いました」
<イラスト/平野瑞恵 取材・文/結城 歩>

山本浩未(やまもと・ひろみ)
ヘア&メイクアップアーティスト。1992年に独立。幅広い女性の支持を得ている。著書は『60歳ひとりぐらし 毎日楽しい理由 家族がいてもいなくても、自分=ひとりで楽しめるヒント』(小学館)など。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです





