• 介護やケアに特化した本屋さん「はるから書店」を営む、小黒悠さん。27歳から約6年半、脳梗塞になったお母さまをひとりで介護しました。本記事では、小黒さんの経験に基づいたリアルなお話をお届けします。今回は「初めての入院で役立ったこと」。ある日突然やってくる介護。いざというときに慌てず、よりよい選択ができるよう、いまから知っておきたい知識を紹介します。

    その3:今後はマイナ保健証で便利に! 限度額認定証

    入院生活が始まって漠然と不安になったのはお金のこと。すると、入院手続きで訪ねた病院の窓口で「限度額認定証」の申請をすすめられました。

    ひとつの医療機関での支払いが高額になる場合、後から申請をすると1カ月の間に支払った医療費のうち、自己負担額の上限を超える金額が払い戻されます。

    「限度額認定証」とは、あらかじめ申請を出しておくことで、最初から自己負担の限度額までの支払いで済ますことができる方法です。

    窓口で教えてもらい、早速加入している健康保険組合に電話をすると、すぐに手続きに必要な書類を手配してくれました。

    入院中の食事代や、個室など特別な選択をした場合に対象外となる費目もありますが、大きな手術もあったので、退院時の支払いを抑えることができたのはとても助かりました。

    画像: その3:今後はマイナ保健証で便利に! 限度額認定証

    最近本格的にスタートしたマイナ保健証の場合は「限度額情報の表示」に同意をしておけば、限度額認定証の申請はしなくても利用ができるそうです。便利になりますね!(オンライン資格確認を導入している医療機関に限るようですので、事前にご確認ください)

    お支払いは基本的に退院時ですが、病状の変化などさまざまな理由から転院が決まり、入院した翌日に慌てて精算して転院したこともありました。また、月をまたぐ場合にはいったん月末でお支払いをすることもあるので、手続きが必要な場合は早めに済ませておくことが安心です。

    お金のことは、そのほか加入していた共済(保険)に連絡を取り、診断書など必要となる書類を確認しておきました。退院時やその後の診察時に受け取れるように病院へお願いしておくと、手続きもスムーズでおすすめです。



    画像: ● パジャマは「レンタル」という選択肢もあり

    小黒悠(おぐろ・ゆう)
    1983年、東京都出身。服飾系専門学校を卒業後、貸衣装店勤務を経て、23歳で図書館に転職。その後20代〜30代に母親の在宅介護を経験。現在は会社員として働きながら、ケアや介護をテーマに「はるから書店」を個人で運営している。

    はるから書店: https://harukara-reading.stores.jp/
    インスタグラム:@harukara_reading
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