• 介護やケアに特化した本屋さん「はるから書店」を営む、小黒悠さん。27歳から約6年半、脳梗塞になったお母さまをひとりで介護しました。本記事では、小黒さんの経験に基づいたリアルなお話をお届けします。今回は「初めての入院で役立ったこと」。ある日突然やってくる介護。いざというときに慌てず、よりよい選択ができるよう、いまから知っておきたい知識を紹介します。

    その4:あると何かと役に立つ! 入院時に便利だったグッズ

    そのほか、ちょっとしたことではありますが、持っていて何かと便利だったアイテムをご紹介します。

    油性マジック:持ち物に名前を書くのに便利!

    マスキングテープ(またはビニールテープ):直接書きたくないものへ記名するときに。私の母は機械音痴だったので、テレビのリモコンに「ここを押す」などと書いて貼らせてもらいました。

    S字フック:病室のロッカー内に荷物をかけるなど。

    洗濯バサミ:ベッドの手すりにハンドタオルを留めておくなど。

    ストロー:ペットボトルから水を飲むときに。

    イヤホン、見やすい置き時計、コップのふた、取るに足らないようなものばかりですが、いつもと違う生活環境だからこそ、ふとしたときに「あれがあれば!」と気付いては家から持っていたり、院内の売店で購入したりしていました。

    母の介護中、入院は4~5回あったと思いますが、準備も片づけもすっかり慣れてしまい、自分自身が入院したときにもこれらの経験が役に立ちました。

    突然の入院は誰しも動揺したり、不安になったりするもの。今回の記事が、いつかどなたかのお役に立てたらうれしいです。

    「あの時の私に伝えたいこと」

    ● 救急病院に直行してもよかったのかも?

    いまだからこそ心得ていますが、脳の病気は先手必勝。発症からなるべく早い段階で投薬などの処置を始めることが大切だといわれています。

    かかりつけの先生が手際よく救急病院に手配をしてくださったので良かったですが、状況によっては、始めから救急病院に直行するという選択肢もあったのかもしれません。

    救急かどうか迷ったときは相談できる「♯7119」に電話してみることも、覚えておきたいと思いました。

    ● パジャマは「レンタル」という選択肢もあり

    いま思えば病院のパジャマをレンタルで利用することもできたんです。2〜3日に1回のサイクルで洗濯もお願いできるサービスだったようなのですが、そんなことにはちっとも気が付かず。病院によっては利用できる便利なサービスがあるので、チェックしてみることをおすすめめします。



    画像: ● パジャマは「レンタル」という選択肢もあり

    小黒悠(おぐろ・ゆう)
    1983年、東京都出身。服飾系専門学校を卒業後、貸衣装店勤務を経て、23歳で図書館に転職。その後20代〜30代に母親の在宅介護を経験。現在は会社員として働きながら、ケアや介護をテーマに「はるから書店」を個人で運営している。

    はるから書店: https://harukara-reading.stores.jp/
    インスタグラム:@harukara_reading
    X:@harukarareading



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