• ニワトリは廃鶏やヒナ、有精卵から迎えることができ、家庭でも安心して飼育できます。風通しのよい小屋と適切なエサ、水を用意すれば、卵を産みながら暮らしに寄り添う存在に。今回は、茨城・筑波山麓で自給自足的暮らしを送るフリーライター・和田義弥さんに、身近な環境で始められる、ニワトリの飼い方を教わります。

    ニワトリの飼い方

    ニワトリの入手方法 有精卵をふ化させる方法も

    画像: ニワトリにも色々な品種がいる。飼育は、毎日エサと水をやるくらいでほとんど手がかからない。 夜明けにコケコッコーと鳴くのはオスだけ。メスは鳴き声の問題はない

    ニワトリにも色々な品種がいる。飼育は、毎日エサと水をやるくらいでほとんど手がかからない。
    夜明けにコケコッコーと鳴くのはオスだけ。メスは鳴き声の問題はない

    どこでニワトリを手に入れるか。じつは、これが意外とむずかしい。

    私は近所の養鶏農家から廃鶏をもらっている。

    廃鶏とは、産卵率が低下し処分されるニワトリだ。ただし、それは飼育費用との兼ね合いによる経済的な理由であり、健康を害していたり、寿命が近かったりするわけではない。

    家庭でも安心して飼える。もちろんメスは卵も産む。

    産卵率が低下した廃鶏といっても、平均して2日に1回は産卵するので、10羽いれば家庭で消費するには十分な量の卵が手に入る。

    ヒナはふ卵場から入手することも可能だ。

    画像: ふ卵場ではふ化したばかりのヒナを販売している。1羽数百円程度

    ふ卵場ではふ化したばかりのヒナを販売している。1羽数百円程度

    ただし、最低購入羽数が設定されている場合もあるので確認が必要である。

    ふ卵器があれば有精卵を入手してふ化させる方法もある。

    画像: ふ卵器で有精卵をふ化させる。21日でふ化する。オス、メスは選べない

    ふ卵器で有精卵をふ化させる。21日でふ化する。オス、メスは選べない

    もし近くにニワトリを飼っている人がいれば、入手先を聞いてみるとよい。

    なお、早朝に大きな声で鳴くのはオスだけである。

    画像: オスは日が昇る前からけたたましく鳴く。隣家が近い場合は配慮が必要

    オスは日が昇る前からけたたましく鳴く。隣家が近い場合は配慮が必要

    メスは産卵前後や注意を引くときに小さく鳴く程度で、それほど気にならない。

    また、オスがいなくても産卵はするが、その卵は無精卵となる。

    画像: 産卵率が落ちたニワトリは締めて肉にすることも。命をいただくことを実感できる

    産卵率が落ちたニワトリは締めて肉にすることも。命をいただくことを実感できる

    産卵は周期的な生理現象で、受精の有無にかかわらず起こる。

    本記事は、『畑で使える! 有機資材とことん活用術 竹、草、籾殻、米ぬか、落ち葉ほか』(和田義弥・著/山と渓谷社・刊)からの抜粋です。

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    『畑で使える! 有機資材とことん活用術 竹、草、籾殻、米ぬか、落ち葉ほか』和田義弥・著/山と渓谷社・刊

    『畑で使える! 有機資材とことん活用術 竹、草、籾殻、米ぬか、落ち葉ほか』和田義弥・著/山と渓谷社・刊

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    有機物が循環する!→有機物は分解されて肥沃な土となり、その養分で再び植物が育つ。
    ゴミが減る!→プラスチック資材への依存を減らすことで、廃棄物も少なくなる。
    身近なものが宝になる!→落ち葉や刈り草など、身の回りの素材を役立てられる。
    お金がかからない!→自然のものを利用することで、費用を抑えられる。
    野菜づくりがもっと楽しくなる!→畑が素敵になり、野菜がよく育つと、作る喜びも広がっていく。

    ■内容
    プロローグ


    籾殻・米ぬか・わら
    枝・落ち葉
    鶏ふん

    はじめに
    有機資材のいいところ!

    第一章 竹
    竹は有用な園芸資材/竹の種類/竹の切り方と運び方/竹の加工と畑での使い方/竹で作るコンポスト・ビン/ネームプレート、獣害対策、土入れなど/竹炭を土づくりに生かす
    コラム 竹で色々作ってみよう

    第二章 草
    雑草が畑にもたらす効果/省力除草の技と道具/いいことだらけの草マルチ/雑草で作る極上堆肥/木製堆肥箱の作り方/堆肥で土はこう変わる/草堆肥の材料/緑肥活用術/刈り草を燃やして草木灰を作る/畑の食べられる雑草

    第三章 籾殻・米ぬか・わら
    土壌改良に役立つ! 籾殻の特徴/野菜が元気に育つ籾殻活用法/籾殻くん炭にしてパワーアップ/米ぬかの特徴と活用法/ 米ぬかボカシ肥の作り方/太陽熱土壌処理/稲わらの活用法

    第四章 枝・落ち葉
    木の枝を畑にいかすアイデア/堆肥作りにはこんな落ち葉が向いている/落ち葉で仕込む踏み込み温床/落ち葉床

    第五章 鶏ふん
    鶏ふんの基礎知識/鶏ふんの使い方/ニワトリの飼い方/チキントラクター

    身近な有機資材活用のすすめ
    おわりに
    参考文献



    <撮影:和田義弥 出典元:山と渓谷社>

    和田義弥(わだ・よしひろ)
    1973年生まれ。フリーライター。20〜30代にオートバイで世界一周。40代を前に茨城県・筑波山麓の農村で暮らし始める。約3500㎡の田畑で米や野菜を自給し、ヤギやニワトリを飼い、冬の暖房は100%薪ストーブでまかなう自給自足的アウトドアライフを実践。著書に『育てやすい&たくさんとれる 一坪ミニ菜園入門』(山と渓谷社)、『家庭菜園の超裏ワザ 品質・収量アップ』(家の光協会)など。
    http://www.wadayoshi.com



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