初心者におすすめの観葉植物
縦に伸びる植物は、場所を選ばず暮らしに取り入れやすく、部屋にまっすぐなラインをつくってくれます。
横に広がらないため、生活動線を邪魔しにくく、初心者にも扱いやすいのが特長です。
今回は、育てやすい観葉植物を例に、部屋の“すみ”に置く工夫や細長い鉢を合わせて姿をきれいに見せる飾り方を紹介します。

窓辺から差し込む光を受けて、植物の輪郭がやわらかく浮かび上がります
朝起きて目に入る景色にグリーンがあると、それだけで一日の始まりが少しやさしくなるように感じます。
そんな暮らしに憧れて植物を迎えようとしても、どれを選び、何をすればよいのか迷ってしまうことはありませんか。
◾️前回の記事
「インドアグリーンを楽しむカギ『植木鉢選び』のコツ」 では、植物の魅力を引き立てる鉢選びについてお話ししました。
小さな“一鉢の縦の景色” との出会いがグリーンのある暮らしを気負わず始めるきっかけになり日々に静かな変化を運んでくれるかもしれません。
初心者にも育てやすい“縦ライン” の植物
まっすぐ上に伸びる植物は、場所を選ばず置きやすく、暮らしになじみやすい存在です。

左側からサンスベリア、ドラセナ・コンシンネ、ベンジャミナ"バロック”
高さも葉姿も異なる三つの植物を見比べると、縦ラインの違いがよく見えてきます
サンスベリア
乾燥に強く、少ない水やりで育つ丈夫な植物です。
まっすぐ立ち上がる鋭い葉が、部屋にすっきりとした縦ラインをつくります。
日当たりがほどほどの場所でも、ゆっくり元気に育ってくれるのが魅力です。
ドラセナ・コンシンネ
細い葉が軽やかに広がり、繊細なシルエットで空間にリズムを生みます。
明るい室内なら育てやすく、背がすっと伸びる姿はインテリアの邪魔をしません。
初心者でも扱いやすい“縦に映える” 代表格です。
ベンジャミナ “バロック”
くるんと丸まった個性的な葉が特徴で、姿はやわらかいのに縦へすっと伸びる不思議なバランス。
日当たりと風通しが良い場所を好みますが、環境に慣れれば育てやすい植物です。
小ぶりでも存在感があり、部屋の一角にやさしい表情を添えます。
暮らしになじむ飾り方のコツ
縦に伸びる植物は、それ自体が「ライン」として働いてくれるため置き方を少し工夫するだけで部屋にメリハリが生まれます。
部屋の“すみ” に配置する
縦に伸びる植物は、部屋の角や窓際に置くと景色がすっきり整います。
生活導線に干渉せず、視界の流れも自然になります。

質感も色も違う、さまざまな細長い鉢
細長い鉢と合わせて、ラインをより美しく
同じ植物でも、鉢の形で印象は大きく変わります。
細長い筒形や深めの鉢に入れると、縦のラインが際立ち、姿がより凛と見えます。
“鉢を変えると景色が変わる” を楽しむ
以前、わが家のパキラを丸い鉢から深さのある鉢に替えたところ、印象が大きく変わりました。
置く場所は同じでも、部屋全体が少し整ったように感じました。
植物と鉢の組み合わせは、ほんの少しの違いで、暮らしの景色に変化をもたらしてくれます。

背の高さや枝ぶりの違う植物が並ぶと、空間全体に奥行きが出ます
あなたの“好き” を大切に
色々とお話ししましたが、鉢選びに正解はありません。
あなたはどんな色が落ち着くか、どんな形がしっくりくるか──。
その小さな感覚が、心地よい空間づくりの始まりになります。
迷った時は、今回の記事がそっと参考になれば嬉しいです。
<写真・文/RIKA>
RIKA/ 「みどりの雑貨屋」コーディネーター
関西に店舗を展開する、植物とそれに似合う雑貨のお店「みどりの雑貨屋」でブランドストーリーの企画や発信を担当。自宅マンションでは、ベランダガーデニングやDIYを楽しみながら、心地よいグリーンのある暮らしを実践。植物と鉢、雑貨を組み合わせた“みどりのある心豊かな暮らし” をSNSで提案している。
インスタグラム:@skipkibun_rika
「みどりの雑貨屋」公式サイト:midorinozakkaya.com






