• 大人世代が抱える「こころとからだ」のお悩みや疑問について、頭痛・漢方専門「らいむらクリニック」の來村昌紀先生が、やさしく回答。今回は、イライラが止まらないという、ぐるぐるさんのお悩みにアドバイスをお送りします。

    :日常のイライラが止まりません。原因と解消策を教えてください

    画像1: 40代、止まらない「イライラ」をどうにかしたい。イラッとしたときの応急処置と“自律神経”のバランスを保つ生活習慣&漢方|こころとからだのお悩み相談室/らいむらクリニック・來村昌紀先生

    感情をコントロールできず、周囲にも迷惑をかけてしまいそう

    最近、イライラが止まりません。会社で上司や同僚の言葉にモヤモヤしたり、家族にささいなことで当たったりしてしまいます。

    よくないことだとわかっているのですが、友人の活躍や幸せな出来ごとを素直に喜べず、どこかで「それに比べて私は…」とうじうじした気持ちが湧いて、落ち込んでしまいます。

    忙しいときにこうなりやすい自覚はあるものの、すぐに生活を変えるのは難しいです。いまの生活の中でイライラを減らして毎日を過ごすコツや、食べもの・生活習慣で気持ちが楽になる方法があれば試してみたいです。

    (ぐるぐるさん 40代/会社員)

    :イライラの原因はさまざま。自律神経のバランスを整えましょう

    画像2: 40代、止まらない「イライラ」をどうにかしたい。イラッとしたときの応急処置と“自律神経”のバランスを保つ生活習慣&漢方|こころとからだのお悩み相談室/らいむらクリニック・來村昌紀先生

    自分を責めないで。自律神経を整えて落ち着きを取り戻しましょう

    イライラを引き起こす主な要因

    今回はぐるぐるさんのイライラに関するご相談です。

    イライラの原因はひとつとは限らず、さまざまな要因が絡み合っています。

    たとえば、家庭内や職場での人間関係、仕事の量や質、失敗や責任の発生、収入や出費などの金銭的なプレッシャーなど。さらに、疲労や睡眠不足が心身のバランスをくずし、イライラを助長することもあります。空腹などによって心身の不調が誘発されることも。

    また40代の女性は更年期によるホルモンバランスの変化が出やすく、男性でも職場での立場や責任などが重くなり、忙しさやストレスの溜まりやすい年代に入る頃だと思われます。

    またそれに関わるものとして自律神経があり、リラックスする神経が副交感神経、イライラ(興奮)する神経が交感神経です。

    イライラを減らすには交感神経の興奮を鎮め、副交感神経を優位にすることが大切です。

    その場でできるイライラ対策

    日常生活でできることとすれば、まずは深呼吸です。怒りのピークは6秒程度といわれており、何かを言ったり行動をする前に、深呼吸をして数秒待つことで怒りのピークがすぎ、冷静になることができます。

    急にイライラしてしまったら、その場を一瞬離れる、席を立って水を飲む、軽く歩くなどで気分転換をするのも有効です。

    生活習慣の見直しで、イライラしない環境を整える

    適度な運動やストレッチは疲労軽減やストレス解消につながります。

    趣味に時間を使ったり、おいしいものを食べたり、友人や家族と楽しい時間を過ごし笑うことでも副交感神経が優位になり、イライラが解消されます。

    生活習慣としては、まず睡眠を優先すること。睡眠不足は感情の乱れにつながります。就寝環境・就寝ルーティンを見直し、睡眠の質を上げましょう。

    食事面・環境面での改善方法

    規則正しい食事も大切です。偏った栄養や低血糖はイライラの原因となるため、バランスの取れた食事を摂るように心がけてください。

    小魚や乳製品でカルシウムをとるようにしましょう。甘いものは、適度に楽しむのはよいのですが、血糖の上がり下がりが激しくなるため、摂りすぎには注意しましょう。

    また、整理整頓やお掃除をして自分の環境を整えるのもおすすめです。住居環境を整えると空間に余裕が生まれ、衛生的にも整っていると気持ちも落ち着きます。

    イライラの原因を紙に書き出し、「自分で解決できるもの」「いまは解決できないもの」に分け、解決できないものにはこだわらないようにするのも大切です。

    家族や友人など信頼できる相手に、そのイライラの原因となっていることの不安や悩みを打ち明けるのもひとつの手です。話すことで、気持ちが少し楽になる場合もあります。

    イライラを和らげる漢方薬

    漢方では、子どもの夜泣きなどにも使われる抑肝散(よくかんさん)は、イライラや興奮を鎮める作用がありおすすめです。更年期障害の症状には加味逍遙散(かみしょうようさん)がよく使われます。

    それでもイライラが解決しない場合には、「心の病」に進行する場合もあるため、日常生活に支障が出る場合には心療内科などで専門医に相談するのがよいと思います。

    今回の記事がぐるぐるさん始め、イライラで悩む皆様の少しでもお役に立てれば幸いです。

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    〈イラスト/コグレチエコ〉

    画像: イライラを和らげる漢方薬

    來村昌紀(らいむら・まさき)

    頭痛専門の脳外科医として大学病院に勤務しながら漢方専門医の資格を取得。2014年、千葉県に、「らいむらクリニック」を開設。著書に『頭痛専門医・漢方専門医の脳外科医が書いた頭痛の本』『漢方専門医の脳外科医が書いた漢方の本・入門編』(ともにあかし出版)など。YouTubeチャンネル『らいむらクリニック チャンネル』でも、頭痛や漢方のお話を解説。
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