• さまざまな工夫で、自然の恵みを生かしながら暮らす。そこにはお金には代えられない喜びがありました。今回は、環境の負荷にならないもの選びが自然と“節約”に近づくと話す文筆家・小商店主 中村暁野さんの、環境にやさしい豊かで楽しい節約生活を拝見します。
    (『天然生活』2025年3月号掲載)

    お金の価値に、とらわれすぎずに

    高価なものの購入を控えたり、小さな出費まできっちりと把握し、むだをあぶり出したり。節約とは、“お金をできるだけ使わないこと”でしょうか?

    そうだとすれば、中村さんの場合は、世間一般の節約のイメージとは少々違っています。結果的には、出費が少ないのだとしても。

    「わが家のもの選びの根底には、環境の負荷にならないものという基準があります。頂いた食べものは、むだなく食べ切る。使い捨てになるものは、できるだけ避ける。現代では、何かものを買うたびに、“包装”というむだなものまでついてくるから、それを避ける方法を考える。安価なものがあふれているいま、もしかしたら、わが家で使っているアイテムは、価格でいったらむしろ高いといえるものが多いかもしれません。それでも、長い目で見れば使い捨てつづけるよりはずっと“節約”だと思うし、暮らしのなかにあって心地いいものばかりなんです」

    画像: この時季は、野菜たっぷりスープが定番

    この時季は、野菜たっぷりスープが定番

    画像: みつろうコートされた柿渋染の袋は、ドーナツなどの油ものも入れられる

    みつろうコートされた柿渋染の袋は、ドーナツなどの油ものも入れられる

    環境負荷を考えれば、自然と“節約”に近づく

    中村さんはむしろ、お金を意識せずにすむ暮らしができたら、と考えています。自分たちが本当に必要とするもの、および適正量がわかっていれば、余計なものを欲しいと思わなくなり、それを手に入れようと無理をする必要もなくなります。

    さらには、“もの”に執着せずに幸せを感じられたなら、結果的に「お金を使うこと」、「手持ちが減ってしまうこと」を恐れなくてもよくなるのです。

    「みんながより安心して暮らせる社会。それは決して、価値をお金だけにおくような社会ではないはずです。長く使えるものには、惜しみなくお金を支払う。環境を第一に考えた商品選びをする。それを続けてきたからこそ、いまは自然と、むだなお金を使わずにすんでいるという結果になっているだけなんです」

    画像: 箱もフィルムも植物由来のものが使われている「ティーウェル」のオーガニックティーを常備

    箱もフィルムも植物由来のものが使われている「ティーウェル」のオーガニックティーを常備



    〈撮影/柳原久子 取材・文/福山雅美〉

    中村暁野(なかむら・あきの)
    「家族」という最小単位の社会から、大きな世界の問題を考えつづけることをライフワークとし、執筆活動を行う。「家族と一年商店」実店舗をJR藤野駅前にオープンしたばかり。
    インスタグラム@non19841120

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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