感じる植物の波動
チンクチャー

一般的にチンクチャーは植物の有効成分をアルコールなどに抽出して身体のケアに役立てるためのものとして知られています。
けれど、私がつくるチンクチャーは少し違う形をしています。私は植物を取り出さず、そのまま瓶の中にそっと残しておきます。
花や葉、茎、種。
それぞれが持つ“波動”や“周波数”がゆっくりと液体に溶け込みながら時の中で静かに共鳴していくのを感じるのです。
目には見えないけれど植物のエネルギーは確かにそこにあり、液体はしだいに“植物の記憶”を宿す透明なフィールドへと変わっていきます。
それは、飲むためのものでも治すためのものでもなく、「感じるためのチンクチャー」

手のひらにそっと瓶をのせ光にかざしながら、その中の静けさを見つめていると植物たちの小さな呼吸が私たちの内側のリズムと重なっていくように思います。
この“植物の波動を閉じ込めたチンクチャー”は自然と私たちをつなぐ小さな窓のような存在。
それを通して、私たちは植物の「命の響き」を思い出し、自分自身の周波数もまたやさしくととのっていくのを感じるのです。
チンクチャーのつくり方(基本)

材料
・乾燥または生のハーブ(花、葉、茎、根など)
・無水エタノールまたはウオッカなどのアルコール
・遮光瓶(ガラスボトル)
つくり方
・清潔な瓶にハーブを入れ、アルコールをそそぎます。
(ハーブがしっかり浸るくらいの量)
・ふたをして、冷暗所で2~4週間ほど静かに置きます。
・濾して液体だけを別の瓶に移します。これがチンクチャーです。
植物の種類や季節、月の満ち欠けに合わせて仕込むことで、より深いエネルギーが宿るといわれています。
本記事は、『心をととのえる処方箋──12か月のFlower days』(RARI YOSHIO・著/主婦と生活社・刊)からの抜粋です。
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20年前、多くの読者の心に花を届けた『FLOWER BOOK』
あれから時を経て、いま再び──
那須の暮らしと、JARDIN BLANCの庭から“心をととのえる処方箋” をお届けします。
花とともに過ごす12か月
自然のリズムに寄り添うことで
心と身体が澄んでいく
著者からのメッセージ
この本は、読むための本ではなく、“感じるための本”です。ページをめくるたびに、花の香り、光の温度、風のやわらかさが心の奥の静けさを呼び覚まします。デザイン、写真、イラスト、言葉──すべてを自らの手で紡ぎ、ひとつの命あるもののように育てました。それは、私たちが忘れてしまった「調和」と「やすらぎ」を、もう一度この地上に呼び戻すための処方箋。季節とともに移ろう“心の庭”を、あなた自身のリズムで歩んでください。
<編集・文・写真/RARI YOSHIO>
RARI YOSHIO(らり・よしお)
Art & Design Creator/Healing Creator。東京生まれ。自然に囲まれた子ども時代から、世界を愛おしむ方法を学ぶ。SAZABYでバッグデザイナーとして形と素材を究め、パリでの経験を積む。やがて「イラストレーターになりたかった」という忘れた夢が芽吹き、独立。那須高原へ移り、ガーデナーの夫が手掛ける300坪の庭〈JARDIN BLANC〉で、花とハーブと風が奏でる「癒やしの場」を舞台に、創作を続ける。見える世界と見えない世界の間に橋をかけるような、創造と癒やしの世界観。著書に『SIMPLE NOTE』『FLOWER BOOK』『HOLIDAY BOOK』『SUNDAY RABBIT』など。パッケージデザイン大賞・木村勝賞受賞。






