STEP1 ポットにトンガリ挿しでまく
発芽率が低いため、じかまきは欠株対策として1か所に2粒まく必要があり、種が多く必要になります。しかも低温に遭うと発芽に日数がかかり、過湿で種が腐るリスクもあります。
そこでポットに1粒まきで育苗します。
最低気温が15℃以上になる4月下旬以降(一般地)が適期です。種のトンガリ部分を下にして土に挿すと、スムーズに発根し、発芽率が上がります。
1.用土は特製ブレンドで
種まき培土に腐敗防止効果のあるゼオライト10%を加える(ゼオライトを含む培土なら5%)。1鉢につきひとつまみのカキ殻石灰を加えると実つきがよくなる。
2.トンガリ部分を下向きに挿す
2号ポットに1粒をまく。用土に種のトンガリ部分を下向きに挿す。尻の部分が少し見えるように。

〈POINT〉
腐葉土と籾殻くん炭を等量混ぜたものを底に厚さ1cmほど入れることで、水はけがよくなり、根腐れが防げる。
3.新聞紙で覆い、保湿する
ポットにたっぷりと水をやる。全体を新聞紙で覆い、さらに新聞紙の上から水をかけて保湿。5~6日後に新聞紙を取り、日なたへ。発芽するまで水は与えない。

発芽後の様子

子葉は地表に顔を出し、土を押しのけるように左右に開く。根が速やかに伸びる。
〈POINT〉
鳥害の心配がある場合は新聞紙を外したあと、発芽するまでトレーごと寒冷紗や防虫ネットでくるんでおく。
STEP2 浅植え+土寄せで収量アップ
本葉が1〜2枚出たら、畑に植えつけます。このとき浅植えにするのがポイント。浅植えすることで空気が多くなり、根粒菌が増え、株の生育がよくなります。
さらに土を盛り上げて株元を覆う「土寄せ」をします。この土寄せが容易に行えるのも育苗のメリットです。
「浅植え+土寄せ」により根が発達して乾燥に強くなり、根粒菌も多くついて旺盛に生長し、収量が増加します。

〈POINT〉
土寄せは植えつけ時に行える。周囲の土を盛り上げて、株元を覆う。植えつけ時には子葉は中の養分を使い果たし、ほぼ縮れている。
〈取材・文/三好正人 イラスト/山田博之 写真/竹内孝功〉
※本記事は『発芽率・品質・収量がアップ!種まきと発芽の超裏ワザ』(家の光協会)からの抜粋です。
◆野菜の本気が開花!発芽率・品質・収量がアップする「種まきと発芽」の超裏ワザ◆
「家庭菜園がまったく初めての方が最初につまずくのが、栽培の入り口の種まきでの失敗。私も数多の失敗と実験により、種の形状やでき方、発芽する仕組みを野菜自身から教わってきました」と竹内さん。
また、昨今の異常気象で、野菜の発芽や発芽後の生長が難しくなるなど、ベテランの家庭菜園愛好家の方でも苦戦しているのだそう。
それでも竹内さんは「そうしたハードルを乗り越えて“野菜の本気”を開花させる方法はある」と話します。
本書は、竹内さんの豊かな経験と実験に基づく「種まきの極意」を写真とイラストでわかりやすく解説した、一生役立つ種まきバイブル。
発芽に大切な条件、定番野菜31種の種まきと発芽ワザなど、科学的かつ実践的な工夫が盛りだくさんの1冊です。
【CONTENTS】
● PART1 種と発芽の基本を知る
・種の気持ちになって考えよう
・コツ1 適温に合わせてまく
・コツ2 温度管理は腕の見せどころ
・コツ3 資材を使いこなそう
・コツ4 発芽力を落とさずに種を保存
・タイプ別 発芽適温、生育適温一覧表
● PART2 実践!種まきと発芽の超裏ワザ
〈トマト〉
・種の低温処理
・鉢上げ時の斜め植え
・本葉5~6枚で植えつける
〈ナス〉
・昼夜逆転式「ポケット催芽」
・3段階のお引越し
〈ピーマン〉
・ポケット催芽で連続保温
・斜め植えしてホカホカ状態をキープ
・本葉5枚以上で定植する
〈キュウリ〉
・鞍つきをつくる
・1か所に4粒をそろえてじかまき
・半立体地ばい仕立てで、収穫ラクラク
ほか、ズッキーニ、スイカ、エダマメ、ラッカセイ、エンドウ、ソラマメ、トウモロコシ、オクラ、越冬キャベツ、ブロッコリー、ハクサイ、カブ、ダイコン、ホウレンソウ、レタス、シュンギク、ゴボウ、セロリ、ニンジン、ネギ、タマネギ、ニンニク、ラッキョウ、ジャガイモ、サトイモ、ショウガ、サツマイモなど
竹内孝功(たけうち・あつのり)
自然菜園コンサルタント。自給自足Life及び合同会社自然菜園スクール代表。長野県長野市在住。無農薬、無化学肥料栽培や、自家採種による持続できる自然菜園を指導。『これならできる! 自然菜園』(農文協)、『育ちや味がどんどんよくなる 自然菜園で野菜づくり』(家の光協会)など15冊以上の著書がある。
https://www.shizensaien.net





