• 道具や食材などものが集中する台所ですが、大きければいいわけでもなし。たとえ小さくても適材適所に道具を収め、使い勝手よく整えれば、かえって動線もスムーズ。今回は、料理家で「かえる食堂」を主宰する松本朱希子さんの、小さな台所を拝見しました。
    (『天然生活』2025年5月号掲載)

    いまある空間や道具に自分を合わせる。そんな考え方を大切に

    料理家という仕事柄、便利な調理道具や新しい食器が日々増えてしまいそうですが、小さな台所だからこそ、ものを増やすときに決めていることはあるのでしょうか。

    「欲しいものを見つけたときは、すぐに買わずに一回家に帰ってよく考えるようにしています。どんなときに使うのか、置く場所はあるのか、家にあるもので代用ができないのか、と。若いときは一目惚れで購入することも、もちろんありました。でもいまは、慎重に日常を過ごしながら『やっぱりあれは必要』と納得してから買うことに安心感を覚えます」

    画像: 食卓から見た台所。イラストを貼ったコルクボードは、飲み物や粉類を入れているミニ冷蔵庫の側面隠しの役割も

    食卓から見た台所。イラストを貼ったコルクボードは、飲み物や粉類を入れているミニ冷蔵庫の側面隠しの役割も

    そうやって熟考してから家に迎え入れたものとは、長いつきあいになります。

    気に入った道具が壊れたり使えなくなると同じものを買い替えることも多く、また、十年以上使っている調理道具も少なくなくありません。

    「ずっと使っているもののひとつに小さなせいろがあります。『大きい方が便利かな』と思うときもあります。でも、『限られたスペース』と『持っている道具』に、自分や自分の料理のスタイルを合わせたいと思うことが多いです。新しいものをどんどんと増やしていくのではなく、いまあるものをどうやって使うか、いつもその工夫の仕方を考えています」



    〈撮影/星 亘 取材・文/飯作紫乃〉

    松本朱希子(まつもと・あきこ)
    料理家。「かえる食堂」主宰。季節に寄り添った料理を雑誌や書籍で提案している。夫と娘と3人暮らし。著書に『かえる食堂のお弁当』(筑摩書房)など。

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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