神様も入っていたかもしれない歴史ある湯治宿「明神館」
長野県松本市の山間、標高約1,050メートルの自然豊かな場所に位置する扉温泉 明神館。創業は1931年、古くから湯治場として親しまれてきた歴史ある宿です。

その昔、明神館あたり一帯は、神様たちが湯治に訪れる場所だったとも言われています。
天の岩戸をかついだ天手力男命(アマノタヂカラオノミコト)もここを訪れ、ゆったりとした気分になって岩戸を忘れていった、それが入山辺の扉岩だとも伝えられています。
神様も入っていたかもしれない湯につかると考えると、また楽しいですね。
宿泊したら入りたい、自然と一体になれる3種の温泉
宿泊客が入れる温泉は、3種あります。
1.雪月花 立ち湯
わさび沢の渓谷側が開放され、きれいな空気を感じながら、目の前に広がる自然と一体となれます。
立った姿勢で腰上までつかることのできる立ち湯は、循環器を整えるほか、血行が良くなるといわれています。
泉質は、お肌がすべすべになるアルカリ単純泉。『身も心も自然のなかにある』そんな感覚を味わっていただけます。
2.白龍 露天風呂付き大浴場
肌にやさしい扉温泉の湯で、体の芯からあたたまってください。
野鳥の声、木々の葉のそよぐ音、渓流のせせらぎ。露天風呂では自然の音や光も浴びていただけます。
3.空山 寝湯
枕木に頭をのせて、寝た姿勢で入っていただけるお風呂です。
空と山を眺められることから「空山」の名があります。とんびや鷹が悠々と空を行く姿が見えることもあります。
また、半身浴もゆっくりとお楽しみいただけます。
さらに、温泉付きのお部屋も。どの部屋もそれぞれの個性があり、すばらしいです。

古くから湯治場として愛されてきた泉質には定評のある明神館。周囲を深い森と渓谷に囲まれ、季節ごとに異なる自然の表情を楽しめる
信州の恵みを贅沢に味わう、明神館ならではの夕食や朝食
食事は、地元・信州の食材を活かした和食やフレンチ。この日の夕食にいただいたのは、山の恵みを象徴する「熊鍋」です。
ていねいに下処理された熊肉は臭みが少なく、味わいは濃厚でコク深く、味噌仕立ての出汁とよくなじみます。滋養に富み、寒い季節には身体を芯から温めてくれる一品です。

地元でとれた新鮮な食材を存分に使った「信州ダイニング TOBIRA」での夕食。冬の楽しみは「熊鍋」


翌朝は「ナチュレフレンチ 菜」でフレンチの朝食を。
自然の中で育まれた食材を、その土地でいただく。この宿ならではの贅沢な体験といえるでしょう。

地元の野菜をメインにした体にやさしい朝食

ソムリエの川合拓真さん(左)と料理長の髙畑太郎さん(右)
宿の哲学を感じられる、静けさに包まれる客室
客室は洋室を中心に、シンプルで落ち着いた設え。窓の外には渓谷や森の景色が広がり、時間帯によって移ろう光や音を感じながら過ごせます。
2021年に誕生した客室「然 SPA Living」では、入ってすぐの場所にバスタブが設けられています。

「サスティナブルな宿」が明神館のコンセプト。ごみを減らし、養蜂や畑づくりも行っています。
写真は自然素材を使ったアメニティ。宿の哲学がここにも表れているようです。



扉温泉 明神館
長野県松本市入山辺8967
TEL:0263-31-2301
https://www.tobira-group.com/myojinkan/
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雑誌『天然生活』2026年5月号では、各地の名店でいただける、心身がリセットされる体にやさしい朝食をご紹介しています。長野・松本の「扉温泉 明神館」をはじめ、東京・目黒の「八雲茶寮」、滋賀・高島の「風と湖(うみ)」、帝国ホテル 東京の「パークサイドダイナー」が登場。食材や調理のこだわり、もてなしの心など、ぜひあわせてお楽しみいただけましたら幸いです。
〈撮影/ミズカイケイコ 取材・文/天然生活編集部〉






