Q:「耳なり」は放っておいても大丈夫?原因と対策を知りたいです

片耳だけ「キーン」となるのは病気のサイン…?
最近、仕事中や就寝前などふとした瞬間に「キーン」とした高い音が片耳だけで聞こえることがあります。数十秒でおさまり、月に数回と回数も多くないため病院に行くほどではないかなと思っていましたが、これまで耳なりを経験したことがなかったため、病気のサインではと少し不安になっています。
同僚に話したら「私もたまになるよ」との軽い返事が返ってきました。そんなに誰でも経験するものなのでしょうか?
頻度が少ない場合は放っておいても問題ないのか、考えられる原因と日常でできる予防・対策があれば教えていただきたいです。
(ココアさん/40代、会社員)
A:耳なりの原因はさまざま。血流改善や自律神経を整える習慣を心がけて

まずは生活習慣の見直しから始めてみましょう
耳なりの考えられる原因
今回はココアさんからの耳なりのご相談にお答えします。
耳なりとは、実際には外で音は鳴っていないのに、耳や頭の中でさまざまな音が聞こえる状態のことを指します。
耳なりにはいくつかのタイプや原因があり、ココアさんのように短時間の「キーン」という高音が片耳だけで数十秒続く場合、よく見られる原因と対策を以下にまとめます。
耳鳴りの考えられる原因(代表的なもの)
① ストレス・疲労・睡眠不足:自律神経の乱れが耳なりを引き起こす
② 肩こりや首のこりによる耳への血行不良:血流や神経の影響で耳に症状が出ることがある
③ 加齢や聴力の変化に伴うもの
④ 稀にメニエール病、突発性難聴 、 頭頸部の血管性問題 や 高血圧 など内科的原因が関係することがある
④の内科的な病気の可能性もあるため、一度は耳鼻科や内科などを早めに受診されておくのも安心です。
日常でできる「耳なり」の予防・対策
対処法としては血流を改善し、自律神経を整えるためにもウォーキングなどの適度な運動や、規則正しい睡眠で疲労をためないことが大切です。
お風呂にゆっくり入って血行をよくしたり、筋肉の緊張をほぐしたりするのもおすすめです。入浴時に首まわりや耳のマッサージなどを行うとよいでしょう。就寝90分前のぬるめの入浴は、血行と睡眠の質を高めるといわれています。
また、耳なりには波の音や川のせせらぎなど、ゆるやかな自然の音を聞くのも有効だといわれています。休日に海や川に出かけてみるのもよいかもしれませんね。
とはいえ忙しくて難しいという場合には、自宅でリラックスできる環境音楽などを小さめに聴くのもよいかもしれませんね。ヘッドホンやイヤホンなどで大きな音を聞くのは避け、耳の負担を減らすことも重要です。
また③のように、老化現象のひとつとしても耳なりが出てくる場合もあるのですが、東洋医学では黒い食べもの(椎茸や黒豆、黒ごまなど)が老化を遅らせ、元気をつける食べものとされています。
耳なりにおすすめの漢方薬
漢方薬では、ストレスを和らげる抑肝散(よくかんさん)や、気をめぐらせる苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)、加齢にともなう体力の低下を改善する八味地黄丸(はちみじおうがん)などが、耳なりにも多く用いられます。ご使用の際は、医師・薬剤師とご相談ください。
今回の記事がココアさんはじめ耳なりでお悩みの皆さまの少しでもお役に立てれば幸いです。
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來村昌紀(らいむら・まさき)
頭痛専門の脳外科医として大学病院に勤務しながら漢方専門医の資格を取得。2014年、千葉県に、「らいむらクリニック」を開設。著書に『頭痛専門医・漢方専門医の脳外科医が書いた頭痛の本』『漢方専門医の脳外科医が書いた漢方の本・入門編』(ともにあかし出版)など。YouTubeチャンネル『らいむらクリニック チャンネル』でも、頭痛や漢方のお話を解説。
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