旅の翌日<食材の下処理>
生たこは届いたその日にゆで上げて保存
こんにちは。料理研究家の小林まさみです。
いつも旅から帰宅して翌日は旅先から配送した食材が続々と届くので、荷ほどきするような感覚で早速、調理に取りかかります。
▼前回のお話しはこちら

兵庫県明石の旅でとにかく感動したのは、明石だこのおいしさでした。
身の甘さと絶妙な食感を自宅でも味わいたくて、「魚の棚(うおんたな)商店街」の鮮魚店で約1kgのたこを一匹丸ごと購入。締めて墨を取ってもらい、生のまま冷蔵配送しました。
たこを自宅でゆでることはなかなかありません。絶妙な食感のポイントは、明石の名店「立ち呑みたなか」の女将さんから習った塩の量(控えめに!)と、ゆで時間(1分ゆで!)。しっかり守ってゆで上げると大成功。このまま食べても甘みがあっておいしい!

写真右上は間違えて一緒にゆでた、はりいかのゲソ
ゆでたあとは、少しずつ使いやすいように分けて冷蔵と冷凍。いろいろ調理するのが楽しみです。
旅の翌日<夕食>
「お刺身」と「煮つけ」
旅の翌日、たこの冷蔵・冷凍保存を終えたら、夕食の準備です。

左上から時計回りに、鯛のアラ、鯛の柵(皮つき)、鯛の柵(皮なし)、生たこ、ツマ、はりいか、鯛の子
鯛は一尾分を3種類に分けて下処理してもらいました。まずは絶対にお刺身で食べたいと思っていたので、ひとつは皮をひいた柵に。アラと皮つきの柵は鯛めしにとっておくことにしました。

はりいかはホワイトセロリとカルパッチョにしました。はりいかも身が甘くておいしい。

鯛の子は明石で食べた味を思い出しながら煮つけに。JAで買ったうすいえんどうも添えます。
そのほか、JAで調達したヤングコーンはヒゲと一緒に素揚げにし、クミン塩でいただきました。
旅の2日後<朝食>
「たこ定食」

朝食は定食スタイルに。たこ刺しにはホワイトセロリをつけ合わせ、いかなごのくぎ煮、うすいえんどうのだし浸しの卵とじ、冷ややっこは神戸で買った青大豆の豆腐です。
旅の2日後<夕食>
「たこのカルパッチョ」と「鯛めし」

ゆでだこを花クレソンと中華風カルパッチョに。

鯛のアラと皮つきの身をすべて使って、だしを使わずにつくった鯛めし。水で炊いておいしいと聞いていた通り、しょうがも入れず、薄口しょうゆと塩とみりんでシンプルにつくってみたところ、鯛をたくさん入れたこともあるのか、とてもおいしくできました。
旅の3日後
「たことじゃがいものスペイン風」

たことじゃがいものスペイン風ソテーは料理教室でもレッスンしようと思い、東京で買ったたこでつくってみたところ、明石だこでつくる味と全然違う。
どうしても料理教室で明石のたこを使いたくなり、とうとう現地から取り寄せることに決めたほどです。
食材を通して旅の時間を思い返す、旅先の食材が、いつもの食卓を少し特別なものにする、旅の余韻まで味わいつくす。「行って、帰って、味わって」までが、私の旅の楽しみ方なのかもしれません。

小林まさみ(こばやし・まさみ)
料理研究家。小林まさみ料理教室主催。実用的でわかりやすいレシピと何度でも食べたくなる家庭的な味に定評があり、テレビや雑誌、料理教室で活躍中。著書に『ていねいな献立づくりがわかる本』(山と渓谷社)『ねんきんごはん』(内外出版社)ほか
●インスタグラム@kobayashimasami.masaru
●オフィシャルサイト https://masami-kobayashi.com/






