• 介護やケアに特化した本屋さん「はるから書店」を営む、小黒悠さん。27歳から約6年半、脳梗塞になったお母さまをひとりで介護しました。本記事では、小黒さんの経験に基づいたリアルなお話をお届けします。今回は「介護に役立つ、暮らしのアイテム」。割れにくい食器や、身体に合った杖、歩きやすい靴など、介護保険の範囲外にも、ケアに使えるアイテムはたくさんあります。

    2.リバティプリントの折りたたみステッキ

    前回の記事では、介護保険を利用して車いすをレンタルしたお話を書きましたが、介護の終盤まではずっと杖を使って外出していました。

    介護保険が使える杖は、多点杖や松葉杖などで、一般的な一本杖(T字型の杖)は対象外となります。

    母は一本杖を購入しました。折りたたみができるようになっているので、外出先で邪魔になったときは折りたたんでバッグにしまっておくことができます。

    画像1: 2.リバティプリントの折りたたみステッキ

    杖を購入できる場所は意外といろんなところにあります。

    ホームセンターや大型スーパー、最近では100円ショップでも見かけることがありますが、母の杖は専門店で購入しました。理由は、母の身長です。

    母は身長が165cmくらいありました。日本の60代女性の平均身長は155.4cmですので(※)、ずいぶん背が高かったのです。(※令和6年「国民健康・栄養調査」より)

    杖の長さは「身長÷2+2~3cm」がよいといわれていて、腕をまっすぐ下におろしたとき、手首の高さに持ち手があるといいそうです。

    サイズの合わない杖を使うと、歩くときに疲れてしまったり、腰を痛めてしまったりするので、おすすめできません。

    平均身長よりも背が高い母が杖を選ぼうとすると、男性向けのデザインばかりになってしまいました。

    杖はアジャスター形式になっていることがほとんどで、多少は伸び縮みできるのですが、それでも母に合うものが全くなく、種類が豊富な専門店「ステッキのチャップリン」へ向かいました。

    画像2: 2.リバティプリントの折りたたみステッキ

    そこで手に入れたのが、このリバティプリント柄の杖です。

    専門店は、長さの種類のみならず、色や柄も豊富にそろっていました。お値段は2万円前後。毎日使うものなので、お気に入りの一本を見つけることができてよかったです。

    持ち手の下の部分が細めだと、女性や手の小さい方も握りやすいのだそうです。

    ご本人が実際に試して選べると一番安心かもしれませんが、難しい場合は、長さや細さなど、ぜひ参考にしてみてください。

    あまり壊れるものでもないので、先端のすべり止めのゴムを年に1回程度交換し、最後までずっと同じものを使っていました。


    ※ 本記事は個人の体験に基づくものです。介護保険制度や利用できるサービス、身体状況への適応については、お住まいの地域の地域包括支援センターやケアマネジャーなど、専門の窓口へご相談ください。



    画像: もっと気軽に、楽しく!

    小黒悠(おぐろ・ゆう)
    1983年、東京都出身。服飾系専門学校を卒業後、貸衣装店勤務を経て、23歳で図書館に転職。その後20代〜30代に母親の在宅介護を経験。現在は会社員として働きながら、ケアや介護をテーマに「はるから書店」を個人で運営している。

    はるから書店: https://harukara-reading.stores.jp/
    インスタグラム:@harukara_reading
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