(『天然生活』2025年7月号掲載)
難病ALSとともに生きる
愛と希望が伝わるレシピ
福岡市で喫茶店「サウンズフード サウンズグッド」を営む、はらだまさこさん。家族で世界を旅したのち、2018年に念願だったお店をオープン。食材や調味料を厳選し、世界各地で出合った「おいしい」を表現した料理が評判を呼び、着実にファンを広げていきました。
そんななか、2023年にALS(筋萎縮性側索硬化症)と診断。いまの願いは「未来にレシピを伝えること」。大切にしてきた料理は、妹の統子(みちこ)さんや幼稚園時代からのママ友たちの協力のもと、再現されています。
まさこさんのレシピやお店のこと、ALSとともに生きる日々については、こちらの記事でご紹介しています。ぜひあわせてお読みください。
まさこさんのレシピを支える調味料・道具
出産を機に「自然食へと気持ちが向くようになった」という、まさこさん。「サウンズフード サウンズグッド」でも、できるだけ地域の食材を使うとともに、厳選した調味料を使い続けてきました。
その基準は「伝統的な製法でつくられたものや、精製度合いの低いもの、オーガニック食材が用いられているもの」など。
オーナーで夫の賢介さんは「ビジネスであることを考えると、できるだけ原価を抑えて……という発想になりますが、『ここは譲りたくない』というのがまさこのオープン当初からの意思なんです」と話します。
「僕も長年飲食業界にいるのですが、家庭で使うものと、店で使うものを同じクオリティにするのは、シンプルなようで実は難しいもの。けれど、うちの店では『自分たちが自信をもてるものを提供していたら、きっと理解してくださるお客さまに出会える』とグレードを落とさずに使ってきました」
九州で出合った甘酒や、深いうま味が魅力の古式じょうゆ、ガパオライスに欠かせないナンプラーなど、愛用の調味料のなかでもレシピの名脇役となっているのが「足助仕込三河しろたまり」。
「私が生まれた愛知では、とてもなじみのある調味料。白しょうゆの一種で料理の仕上げに少し加えると、味に深みが出て、一気にまとまるんです。ぜひ試してください」

まさこさんが店内に備えている基礎調味料。いずれも伝統製法やからだにやさしい素材でつくられたものばかり

海外の調味料やワインも、できるだけオーガニックのものを厳選
〈撮影/いわいあや 取材・文/玉木美企子 協力/田中 文(キッチンパラダイス)〉
はらだ・まさこ
1981年、喫茶モーニングの街・愛知県豊橋市に生まれる。カフェオーナーだった賢介さんと結婚し、家族で日本と海外を行き来する生活を送った後、2018年に福岡でカフェ「サウンズフード サウンズグッド」をオープン。2021年、長女・リンさんを出産後、足から違和感を感じるようになり、2023年にALSの診断を受ける。失意の底に突き落とされるが、自然治癒の症例もあると知り、その可能性に希望を見いだして生きることを決意。現在は「#何処かで誰かの希望となりますように」を合言葉に、これまで考案してきたレシピを記録に残す活動を開始している。
インスタグラム:@sfsg_masako
〈撮影/いわいあや 取材・文/玉木美企子 協力/田中 文(キッチンパラダイス)〉
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▼天然生活web「難病ALSとともに生きる」
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4才と12才の子の母であり、シェフのまさこさん。3年前、難病ALSだと診断を受けました。治療法が確立されていない進行性の病気です。
「子どもたちに”母の味”を残したい」
病と向き合う著者がそんな願いを胸に綴った、料理が好きな人や、家族を大切に思うすべての人に届けたい胸に深く響くエッセイ&レシピ集です。












