7月は青じその栄養パワーで夏バテ知らず
暑さが続き、つい冷たいものに手が伸びたり、冷房の効いた部屋に居続けたりすると、気づけば胃腸はぐったり……。そんな夏におすすめなのが、胃腸の調子を整える「青じそ」です。
薬膳の知恵、そして現代の栄養学からみても、青じそは“緑黄色野菜の優等生”。胃腸を温め、血流をよくし、解毒作用があります。夏バテ予防になる、体力が落ちやすい夏の心強い味方。
また、β-カロテンの含有量は野菜の中でもトップクラス。β-カロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変わり、肌や粘膜をすこやかに保ち、抗酸化の働きで体をサポートしてくれます。

さらに注目したいのが、青じそならではの2つの成分。
シソ科のハーブに多いポリフェノールの一種「ロスマリン酸」は、抗酸化・抗炎症の働きが期待でき、水に溶け出しやすいので、シロップなどにすると余すことなくいただけます。
また、青じそのさわやかな香り成分「ペリルアルデヒド」は、胃を刺激し、食欲を呼び覚ますともいわれています。
香りそのものも、気持ちをすっと軽くしてくれる、頼もしい存在です。
夏の養生ドリンク
青じそジンジャーシロップのつくり方
定番のしそジュースもおいしいけれど、今回は青じそをぎゅっと煮詰めて濃厚シロップに。
ひとつは、青じそがもっとも元気ないまの時季に、その香りを夏の間じゅう手元に置いておけること。もうひとつは、アレンジ自在で、何通りにも楽しめること。
手間はジュースとほとんど同じなのに、ぐんと使い勝手がよくなります。

さらに、このシロップがうれしいのは、体を内側から温め、冷えをやわらげる「しょうが」を合わせることで、冷たく飲んでも体を芯から冷やしすぎないこと。
炭酸水や水で割るだけで、青じその清々しい香りとしょうがのじんわりした温かさが、すーっと体に染み渡ります。
材料(約15杯分)
| A | |
| ・青じそ | 約30枚 |
| ・しょうが | 100g |
| ・レモン(国産) | 1個 |
| ● きび砂糖 | Aの総量(今回は226g) |
| ※上白糖や三温糖、てんさい糖などでもOK | |
| ● 塩 | ひとつまみ |
| ● 水 | きび砂糖と同量(今回は226mL) |
下準備
*保存びんは消毒しておく。
つくり方
1 青じそは流水でさっと洗う。しょうがとレモンは洗い、薄くスライスする。
2 鍋に1を入れて、総量を計る(今回は226g)。総量と同量のきび砂糖を加える。塩ひとつまみを加え、全体を混ぜてなじませ、30分ほどおいて水分を引き出す。


3 全体がしんなりしたら、きび砂糖と同量の水を加えて火にかける。

4 沸騰し、あくが出たらすくい、弱火でさらに20〜30分煮る。ぷくぷくと泡が立つくらいの火加減で、じっくり煮詰めて。

5 水分が最初の半量くらいまで煮詰まったら火を止める。具材をこしながら清潔なボウルに移し、粗熱をとる。消毒しておいた保存びんに移して完成。


*冷蔵庫で保存し、2週間以内に使い切りましょう。注ぐときは毎回清潔なスプーンを使ってください。
*量を増やす/減らすときは「具材の総量=きび砂糖=水」と覚えておけば、いつでも失敗なしです。
*炭酸割り、水割り、お湯割りなど、割り方は気分に合わせて。無糖のヨーグルトにかけても◎。
*お子さんには薄めに割ってあげると、しょうがのピリッと感がやわらぎ、飲みやすいです。
今回のレシピは、実はしそが苦手……な私でもおいしく飲めるようにと、妻が考えてくれたとっておきの一杯。
しょうがの効いた大人味かと思いきや、わが家では、子どもも「おいしい!」とおかわりするほど、家族みんなのお気に入りドリンクです。
暑い日に、いつでも好きな濃さで。今年の夏は、台所に“飲む薬膳”をひとびん仕込んでみませんか。
煮出した具材の活用レシピ
しそとしょうがの佃煮のつくり方

煮出したあとの“出がらし”は捨てずに、レモンだけ取り除き、しょうゆ・みりん・酒で煮詰めれば、ごはんが進む「しそとしょうがの佃煮」に。甘辛い味わいが、食欲をそそります。
シロップと佃煮、ひと鍋でふたつのごちそうができるのも、手づくりならではのうれしさです。
*素材の働きは、薬膳や栄養学、昔ながらの食の知恵に基づくものです。効果には個人差があり、治療を目的としたものではありません。薬を服用中の方、妊娠中の方、持病のある方は、無理のない範囲でお楽しみください。
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▼久保和也さんの“かんたん養生”の記事はこちら
〈文/久保和也 料理/くぼりな〉
久保和也(くぼ・かずや)

鍼灸師。東京・押上スカイツリー前「クボ鍼灸院」代表。世界中医薬学会アレルギー疾患専門委員理事。世界中医薬学会連合会耳鼻咽喉口腔科専門委員会理事。妻の産後の体調不良をきっかけに、東洋医学の道へ。鍼灸の力でより多くの人を元気にしたいと、東洋医学専門の鍼灸院を開業。一人ひとりの生き方や思考ともていねいに向き合い、身体的な不調の改善だけでなく、心の不調の改善も大切にしている。SNSでは暮らしに生かせる東洋医学を発信(総フォロワー16万人)。雑誌やメディアなど多数出演。近著に『ツボとお灸でからだが整う まいにちの東洋医学』(朝日新聞出版)。
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