6月は体の水はけをよくする養生で快適に
毎年、梅雨になると「体が重だるい」「足がむくむ」「寝ても寝ても眠い」といった不調を抱えて鍼灸院を訪れる方が増えます。
がんばっているのに、体がついてこない……。それは、サボっているわけでも、気合いが足りないわけでもありません。
梅雨の環境が体に与える影響と、快適に過ごすためのヒントを知って、自分らしい「元気」の保ち方を見つけていきましょう。

東洋医学では、湿気は「湿邪(しつじゃ)」と呼ばれる、体の外側から悪さをするもののひとつと考えられています。
湿邪が体の中に入り込むと、消化や吸収、エネルギーを生み出す役割を担う「脾胃(ひい)」が弱りやすくなります。
脾胃が弱ると、食事をしても栄養が十分に行き届かず、気血がつくれない状態になり、「体が重い・だるい」「常に眠い」「すっきり起きられない」という梅雨特有の症状が現れます。
また、脾胃は感情とも深く結びついていると考えられており、「思い悩みやすい」「考えすぎてしまう」という人ほど、脾胃が弱りやすく、湿邪の影響を受けやすい傾向に。
さらに、湿気に熱がこもった「湿熱(しつねつ)」の状態になると、肌トラブルにつながることも。
梅雨の不調の根っこは、体の水はけの悪さ。食・体・住まいを意識した基本の養生で、心身をすっきり整えていきましょう。
〈食〉梅雨の養生に欠かせない5つの食材
1.小豆
東洋医学で代表的な利水食材のひとつ。体の余計な水分や老廃物を排出し、むくみやだるさを和らげます。ご飯に混ぜたり、そのまま食べたりと毎日取り入れやすい食材です。
小豆の煮汁は、昔から“生薬のような飲み物”として考えられ、体に湿気や熱がこもっているときの家庭の知恵としても親しまれています。

2.しょうが
脾胃を温め、湿気を飛ばす働きがある梅雨の養生に欠かせない存在。気温が高くても体の中は冷えていることが多く、温める力が必要です。薬味はもちろん、佃煮などもおすすめ。

3.青じそ
湿気を取り除き、体を温め、香りが気のめぐりを助けてくれます。梅雨時のじめじめとした気分のリフレッシュにも効果的です。薬味として、毎日の食事に添えるだけでもOK。

4.冬瓜
利水効果がとても高く、体にこもった湿気と熱を取り除いてくれます。湿熱による肌トラブルが気になる方も◎。スープや煮物にして食べるだけで、体が軽くなっていきます。
5.とうもろこしのひげ茶
利尿・利水効果が高く、体の余計な水分をスムーズに排出。ノンカフェインなので就寝前の水分補給にも。ふだんの飲み物をとうもろこしのひげ茶に替えるだけで、体の水はけが整っていきますよ。
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▼久保和也さんの“かんたん養生”の記事はこちら
〈文・久保和也〉
久保和也(くぼ・かずや)

鍼灸師。東京・押上スカイツリー前「クボ鍼灸院」代表。世界中医薬学会アレルギー疾患専門委員理事。世界中医薬学会連合会耳鼻咽喉口腔科専門委員会理事。妻の産後の体調不良をきっかけに、東洋医学の道へ。鍼灸の力でより多くの人を元気にしたいと、東洋医学専門の鍼灸院を開業。一人ひとりの生き方や思考ともていねいに向き合い、身体的な不調の改善だけでなく、心の不調の改善も大切にしている。SNSでは暮らしに生かせる東洋医学を発信(総フォロワー16万人)。雑誌やメディアなど多数出演。近著に『ツボとお灸でからだが整う まいにちの東洋医学』(朝日新聞出版)。
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