• 18歳から住み続けた東京を離れ、昨年より北海道・長沼と千葉の二拠点生活を始めた料理家の藤原奈緒さん。飲食店経営を経て、仕事も暮らしも“自分軸”を探りながら、少しずつ新しい場所を整えていった藤原さんに、日常の「なんでもない時間」に幸せを感じる、自分時間のつくり方を教えてもらいました。
    (『暮らしのまんなか』vol.43より)

    築60年の家を、自分らしく“無理をしない”家に整える

    自然がすぐ横にある暮らしは、「時間を切り替えること」を教えてくれた

    北海道・新千歳空港から車で30分ほど。周囲に田んぼが広がる伸びやかな土地に、三角屋根の一軒家がぽつんと佇んでいます。ここが、料理家・藤原奈緒さんが、昨年2月に引っ越したという新居でした。いまは千葉との二拠点生活を送っています。

    「ずっと移住先を探していたのですが、どこもピンとこなくて。たまたま同窓会で地元の北海道に帰ったときに、札幌ではない田舎で、風景がきれいで、空港の近くで……とイメージが一気に広がったんですよね」

    そうして出合ったのが、前オーナーによって半分ほどリフォームされていた築60年のこの物件。その後、地元の大工さんに頼んで、藤原さん風味に新たにリフォームしたそう。

    画像: キッチンまわりは、防水性のあるモールテックスで仕上げてもらった。カウンターの下には日常の皿を中心に収納。カウンター上には、よく使う調味料の瓶詰めなどを並べて。キッチンに立っても、窓の外の眺めを楽しめる

    キッチンまわりは、防水性のあるモールテックスで仕上げてもらった。カウンターの下には日常の皿を中心に収納。カウンター上には、よく使う調味料の瓶詰めなどを並べて。キッチンに立っても、窓の外の眺めを楽しめる

    一番こだわったのがやっぱりキッチン。「モールテックス」という防水性の高い塗料で仕上げてもらいました。サンドベージュの色合いで、まるで外国の農家の台所のよう。

    実は片づけが苦手という藤原さん。そこで、死角となる場所にパントリーやワークスペースをつくりました。無理しなくても心地よく暮らせるのは、自分を知っているからこそ。

    自分を大切にする時間のつくり方

    見えない場所に「ざっくり収納」をつくり、こまごま片づける時間を手放す

    画像1: 見えない場所に「ざっくり収納」をつくり、こまごま片づける時間を手放す

    ガス台下には、道具のサイズに合わせたスペースを確保。

    画像2: 見えない場所に「ざっくり収納」をつくり、こまごま片づける時間を手放す

    パントリーコーナーとして使っているのは、小さな流しの奥にある棚。ストック食材などをしまっておくことができる。

    画像3: 見えない場所に「ざっくり収納」をつくり、こまごま片づける時間を手放す

    キッチン右手の冷蔵庫の奥がパントリー。キッチン側からは見えないので、多少ごちゃついてもOK。

    ギャラリースペースは、自分と出会う空間に

    画像: ギャラリースペースは、自分と出会う空間に

    2階は、風景とものが映えるように壁をペイント。天井のフォルムがわかるように梁は残した。取材時にはまだリフォーム途中だったが、このあと完成し、5月からギャラリー「すまう」として展示会を始めている。

    家具や器、洋服など、藤原さんの好きなつくり手の方々にお願いをして、この場所で見てほしいものを紹介していく予定。

    「この窓からの風景を見てここをギャラリーにしたいと思いました。北海道の風景の美しさも感じてもらえたら」

    本記事は、『暮らしのまんなか vol.43』(扶桑社・刊)からの抜粋です。

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    『暮らしのまんなか vol.43』

    『暮らしのまんなか vol.43』(扶桑社・刊)

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    OURHOME Emiさんや、重松久惠さん、藤原奈緒さんなど11軒の暮らしの実例が登場

    時間に振り回されず、上手に使い、いまよりもっとラクに暮らしをまわす方法を実例11軒の暮らしから提案していきます。

    vol.43で取り上げていくのは「時間の使い方」です。特集「私らしく、暮らしの時間を再構築する」を軸におき、これからの人生との向き合い方や、日々の組み立てとなる家事の段取り、自分時間のつくり方や楽しみ方を紹介。11軒の暮らしの実例とともに、みなさんの日々の工夫とアイデアを伺いしました。第1章は「私の時間軸」、第2章は「家事の段取り」、第3章は「自分時間の楽しみ」です。食卓の提案は、瀬尾幸子さんの家庭料理を。読み物は、15分の掃除術です。巻末には、引っ越しで新たな暮らしが始まった文筆家・一田憲子さんのエッセイが登場します。



    <撮影/古瀬桂 取材・文/一田憲子>

    藤原奈緒(ふじわら・なお)
    料理家、エッセイスト。“料理は自分の手で自分を幸せにできるツール”という考えのもと、商品開発やレシピ提案を行う。「あたらしい日常料理 ふじわら」主宰。北海道・長沼町で料理教室「にたき」と衣食住を提案するギャラリー「すまう」を運営。著書に『あたらしい日常、料理』(山と溪谷社)。天然生活webにて、移住前後の様子や心境を綴った『あたらしい自分に出会う移住のはなし』も連載中。
    https://nichijyoryori.com/



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