20年ともに暮らした猫との近づく別れ|生きづらい世界で、猫が教えてくれたこと 咲セリ
生きづらさを抱えながら、自傷、自殺未遂、依存症、摂食障害、心の病と闘っていた咲セリさん。不治の病を抱える1匹の猫と出会い、その人生が少しずつ、変化していきます。生きづらい世界のなかで、猫が教えてくれたこと。猫と人がともに支えあって生きる、ひとつの物語が始まります。20年一緒に暮らした猫がごはんを食べなくなり、別れが近く時、咲さんはうつになってしまいました。
食べなくなり紙のように軽い体に
今、私は、ひとつの命の生き終わりを見守っています。
二十年前の十二月二十五日に拾った猫「ぴょん」。もうすっかりおばあちゃんです。
太かった体は痩せていき、腎臓を悪くし、それでも、ウェットフードの時間には...