(『天然生活』2016年2月号掲載)
かに 旬 11〜12月
人が集まることの多い年末年始には、ハレの日にぴったりの「かに」を用意して、お料理を楽しみましょう。
今回は、ゆでたかにを使った「お椀」を紹介します。
「しんじょ」とは、魚のすり身とかにの身を混ぜて蒸したもの。お椀の中に蒸し上げたしんじょを入れ、温めたすまし汁をよそいます。白髪ねぎをたっぷり盛りつけ、香りのゆずもお忘れなく。
ハレの日にピッタリのお椀です。
かにしんじょ碗
しんじょはラップでくるんで蒸せば、手軽にきれいに仕上がります。蒸したてに温かい汁をかけて、おめでたい席にも。
材料(2~3人分)
● かにの棒肉 | 30g |
● 白身魚のすり身 | 100g |
● 大和いも(すりおろす) | 大さじ1 |
● 卵白 | 小さじ2 |
● 昆布だし | 大さじ2 |
● だし | 450ml |
● 塩、薄口しょうゆ | 各小さじ1/2 |
● しょうがのしぼり汁 | 小さじ1/2 |
● 片栗粉 | 大さじ1/2(同量の水で溶く) |
● せり、白髪ねぎ、ゆずの皮 | 各少々 |
つくり方
1 すり身は、すり鉢でよくすりのばす。そこに、卵白、大和いも、昆布だしを加えてさらにすり、全体的にまとまったら、粗めにほぐしたかにの棒肉を入れて混ぜる。それを6等分にして、ラップの上にのせ、口をひねるようにして締める(輪ゴムで留めるとよい)。蒸気の上がった蒸し器に入れ、ふたをずらして10分ほど蒸す。
2 鍋にだしを沸かし、塩と薄口しょうゆで調味し、しょうがのしぼり汁を加え、水溶き片栗粉でとろみをつける。
3 器に1をのせ、その上に2をかけ、4~5cm長さに切ったせりを入れ、白髪ねぎ、ゆずの皮を飾る。
<料理・スタイリング・文/長谷川弓子 撮影/川村 隆>
長谷川弓子(はせがわ・ゆみこ)
東京都出身。料理家、栄養士。明治大学卒業後、社会人経験をしたのち、近茶流宗家・柳原一成氏、柳原尚之氏に師事し、日本料理を学ぶ。現在、聖徳大学短期大学部専任講師として、調理実習等を担当する。とくに好きな魚はあじ。「海に囲まれた国に生まれたからには、ぜひ、魚料理に親しんでいただければ」
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
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