• 『天然生活』誌上に、2014年8月号から2016年2月号まで掲載された、人気連載「長谷川弓子 季節の魚料理」。その中から、縁起のよい「出世魚」の代表格「ぶり」を使った料理を紹介します。今回は、ぶりのあらを使って「ぶり大根」をつくります。
    (『天然生活』2015年2月号掲載)

    ぶり 旬 12~3月

    画像: ぶり 旬 12~3月

    わかし→いなだ→わらさ→ぶり、と成長によって呼び名が変わる「出世魚」の代表格。

    ぶりを自宅でさばくのはなかなか大変ですので、刺し身用のさく、切り身、あら、とすでに処理されたものを買ってきて、調理をしてみましょう。

    今回は、あらを使ったおなじみのぶり大根。

    あらは塩をふり、霜降りにしてから、ゆでた大根と一緒に煮ます。そうすることで、ぶりのうま味がしっかりと大根にしみ込みます。

    小松菜などの青味の野菜を添え、彩りよく盛りつければ、おもてなし料理としても最適です。

    年末年始にはぜひ、縁起のよいぶりを使ったお料理をつくって、よいお年をお迎えください。

    大根とぶりのあら煮

    大根に、ぶりのおいしさがしみています。仕上げに加える追いみりんで、照りが生まれます。

    画像: 大根とぶりのあら煮

    材料(4人分)

    ● ぶりのあら500g
    ● 大根500g
    ● 米小さじ2またはとぎ汁
    ● 小松菜150g
    ● だし汁600ml
    ● A
    ・砂糖大さじ1
    ・みりん大さじ1
    ・酒大さじ2
    ・しょうゆ大さじ3と1/2
    ● みりん大さじ1
    ● しょうがのしぼり汁小さじ2
    ● 黄ゆずの皮(せん切り)少々

    つくり方

     大根は、幅3cm弱の半月切りにし、厚めに皮をむいて面取りする。

     鍋にの大根と米を入れ、たっぷりの水を加えて30~40分、やわらかくなるまでゆでる。

     小松菜は洗い、熱湯に塩1つまみを加えた中でゆでて、水に取る。水けをしぼり、5cm長さに切る。

     あらは食べやすい大きさに切り、多めの塩(分量外)をふり、10分ほどおき、塩がなじんだら目ざるなどに入れて、熱湯の中にさっと入れ、霜降りにする。

    画像: あらは熱湯の中にさっと入れて、霜降りにして臭みを消す

    あらは熱湯の中にさっと入れて、霜降りにして臭みを消す

     鍋にだし汁を入れ、の大根とのぶりを加えて火にかける。沸いてきたら A を上から順に加え、落としぶたをして20分ほど中火で煮ていき、味をふくませる。

     仕上げに、みりんとおろししょうがのしぼり汁を加え、器に盛りつけ、残った煮汁での小松菜をさっと煮たあと、盛りつけして煮汁を張り、ゆずの皮を飾る。



    <料理・スタイリング・文/長谷川弓子 撮影/川村 隆>

    画像: つくり方

    長谷川弓子(はせがわ・ゆみこ)
    東京都出身。料理家、栄養士。明治大学卒業後、社会人経験をしたのち、近茶流宗家・柳原一成氏、柳原尚之氏に師事し、日本料理を学ぶ。現在、聖徳大学短期大学部専任講師として、調理実習等を担当する。とくに好きな魚はあじ。「海に囲まれた国に生まれたからには、ぜひ、魚料理に親しんでいただければ」

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです

    ※ ※ ※

    天然生活の本『季節の魚料理』(長谷川弓子・著)
    天然生活の本
    『季節の魚料理』(長谷川弓子・著)

    天然生活の本『季節の魚料理』(長谷川弓子・著)

    A5判
    定価:本体 1,700円+税
    ISBN978-4-594-08464-6

    This article is a sponsored article by
    ''.