昔から、大切に受け継がれてきた、四季折々の家仕事は、理にかなった、先人たちの知恵の結晶です。 今回は、栄養たっぷりの「ゆずのはちみつ漬け」のつくり方を、料理研究家の石原洋子さんに教わります。
『家仕事ごよみ』より
『家仕事ごよみ』より
ゆずのはちみつ漬け 十二月から三月
ゆずは香りのよさが魅力ですが、実は栄養面でも優秀です。皮のビタミンCはレモンの2倍もあり、さらに果肉(果汁)にはクエン酸がみかんの3倍、含まれ、リンゴ酸、ビタミンC、ペクチンも豊富なのです。そんなゆずを丸ごとおいしくとる一番、手っ取り早い方法は、ゆずのはちみつ漬けです。
「そのまま食べてもおいしいですが、お湯を注げば、ビタミンたっぷりのホットドリンクがすぐできます。漬物をつくる際に加えれば、香りがよくなって食欲をそそります。ジャム代わりにトーストにのせて食べたりするのもおいしいですよ」(石原洋子さん)
用意するもの(つくりやすい分量)
● ゆず | 大1個 |
● はちみつ | 1と1/2カップ |
つくり方
1 ゆずはよく洗い、横半分に切ってから、種と芯の部分を取り除き、薄切りにする。
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2 消毒した瓶にのゆずを入れ、はちみつを注ぎ、ふたをして冷蔵庫で保存する。漬けた翌日から食べられる。1年くらい保存が利く。
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3 はちみつ漬け大さじ1に熱湯を注いで、香り豊かなホットドリンクとして楽しんで。ビタミンCなどの栄養がたっぷり。
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<文/野上郁子(オフィスhana) イラスト/赤井稚佳>
石原洋子(いしはら・ようこ)
料理研究家。東京生まれ。30年以上にわたり料理教室も主宰。本物の味、料理の楽しさを次世代に伝えようと、雑誌、テレビなどで活躍している。著書に『食べたい分だけちょこっと漬け物』(家の光協会)などがある。
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