(『天然生活』2017年1月号掲載)
場所別に見直したい、整理ポイント 冷凍室
収納性を高めたいからスリムに冷凍
一般的にはマイナス20〜18℃に設定されていて、食品の長期保存ができる冷凍室。とはいえ、3カ月に一度は見直して中身を把握している、という平岡さん。
「冷凍室には、ただ入れておくのではなく、使いやすい形にしてから収めるようにしています。薄く立てるのに便利なのが、冷凍用のチャック付き保存袋。わが家の冷凍室では、これが大活躍です」
平岡さんが忙しい日は、ご主人が食事の支度をすることも。
「夫でも簡単に調理して食べられる餃子やシューマイ、小分けの冷凍うどんなどのストックは欠かさずに。家族の好きなものがいつもある、と思うと安心です」
1 汁けの多い食材は二重にカバー
ひたし豆やとりガラスープなど、汁けの多いものを冷凍するときは、密閉袋とポリ袋で二重に。ぶつけたり上に何かを落としたりと、保存中の “万が一” の衝撃に備えて
2 アルミのバットで冷却パワーをアップ
アルミ製のバットを冷凍庫に入れると、熱伝導率の関係で、バットの上が周囲よりもさらに低温になる。ごはんやパン、餃子などを急冷したいときに活躍する
3 香りが大切なバターは冷凍保存がおすすめ
開封前のバターは、ラップフィルムを二重にしてから保存袋に。空気を抜いてから冷凍して。コーヒーや抹茶など香りや風味を大切にしたいものも、冷凍で保存を
4 奥に新しい食材、手前には古い食材を
平岡家では、冷凍室は手前の食材から奥に向かって順番に使う。たくさんの食材が入るので、新しいストックは奥、古いものは手前、と決めておくことで見落としが減る
5 立てて見やすく、取り出しやすく
物が多い冷凍室内での積み上げ方式の収納法は、下の食材が見えなくなるからNG。冷凍食材が重ならないように立てて並べ、書類を上から検索するように見やすく配列
下準備後に冷凍すれば、収納力と使いやすさが両立
錦糸玉子
賞味期限内に消費できない卵は、錦糸玉子にして冷凍。すぐ解凍できるので、ちらし寿司やサラダにちょっと足すときに便利
ほうれんそう
ゆでたあとに、小分けにしてから凍らせる。小さな固まりにしてから冷凍することで、手軽に、必要な分だけ取り出せる
油揚げ
油切り後、短冊切りにしてから冷凍。固まりすぎず、少しの力でほぐせるのだそう。凍ったまま味噌汁にも投入できて便利
たらこ
白っぽくなる “冷凍焼け” を防ぐため、使いやすい分ずつラップをしたら、さらにアルミホイルで包み、保存袋に入れて冷凍
かぼちゃ
かさばるかぼちゃは、蒸して、つぶして、スリムに冷凍。ポタージュやサラダなど、使いたい分だけを割って使用
レモン
安く手に入るときに、まとめ買い。皮は薄く切り、果肉はギュッとしぼってレモン汁にしておく。断然、使いやすくなる
あると便利な整理アイテム
A 新聞紙
庫内に敷いて、泥や野菜くずを受けたり、野菜を包んで乾燥を防いだり。気軽に交換できるから便利
B チャック付き密閉袋
密閉できて、スリムに収納できる自由自在な整理アイテム。何度か使って消耗してきたら新品に交換
C 透明なボックス
透明なボックスは、中が見えて便利。小分けのチーズなど、バラバラになりやすいものをまとめて
D ガラス瓶
ひと手間かけた食材の保存に大活躍の透明ガラス瓶。ガラス製なら煮沸消毒ができるので衛生的
E ホウロウ容器
容器ごと火にかけられて便利。外側に油性マジックで料理名を書いても中性洗剤で簡単に消せる
F 密閉容器
冷凍も電子レンジもOKで、収納時にはスタッキングもできる守備範囲の広さがうれしい
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<撮影/有賀 傑 取材・文/宇野津暢子>
平岡淳子(ひらおか・じゅんこ)
フードコーディネーター。「平岡淳子 毎日のおかず教室」主宰。雑誌や書籍でのレシピ提案のほか、お米マイスター、野菜ソムリエとしても活躍。近著は『冷蔵庫整理のルール&レシピ』(ナツメ社)。夫と4歳の長女との3人暮らし。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです