昔から、大切に受け継がれてきた、四季折々の家仕事は、理にかなった、先人たちの知恵の結晶です。 今回は、ゴマの風味をプラスした、野菜の「味噌漬け」のつくり方を、生活評論家の境野米子さんに教わります。
『家仕事ごよみ』より
『家仕事ごよみ』より
味噌漬け(ごぼう、かぼちゃ、にんじんなど) 通年
せっかく、自家製のおいしいお味噌をつくるのであれば、それを使った味噌漬けにもチャレンジしたいものです。
味噌漬けは、野菜に味噌の風味が移るのが美味です。味噌そのものもうま味がたっぷりですが、境野米子さんが教えてくれた味噌床は、さらにごまの風味をプラスしています。
「まるで、ごまあえの衣のような味噌床です。通常の味噌漬けより塩分控えめなので、味噌ごといただけます。やわらかい食感が好きな人は、野菜をさっとゆでてから漬けてもOKです。また、きゅうりやなす、大根など、水分の多い野菜は、いったん下漬けをしてから漬けるとおいしくできます。味噌床は、4~5回で使いきるとよいでしょう」(境野米子さん)
用意するもの(つくりやすい分量)
● 味噌 | 300g |
● 砂糖 | 100g |
● 白すりごま | 30〜50g |
つくり方
1 味噌、砂糖、白すりごまを混ぜ合わせて味噌床をつくり、ホウロウの容器に入れる。
2 ごぼう、かぼちゃ、にんじんなどは食べやすい大きさに切り、味噌床に漬け込む。生のままでもよいが、さっとゆでて水けをきって漬け込むと、やわらかい食感に。
3 一日、漬ければ食べられるが、味がよくしみ込んだものを食べたいときは、4〜5日おく。味噌が付いたまま皿に盛り、味噌と一緒に食べる。
<文/野上郁子(オフィスhana) イラスト/赤井稚佳>
境野米子(さかいの・こめこ)
生活評論家、薬剤師。東京都立衛生研究所で食品添加物や残留農薬などについて研究。現在は福島県の山里で昔ながらの食を取り入れた生活を送る。近著に『子どもを放射能から守るレシピ77』(コモンズ)などがある。
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