(『修道院のお菓子』より)
スペインでは「ジプシーの腕(Brazo de gitano)」と呼ばれているロールケーキ。
中世に修道士がエジプトからもたらしたもので、もともとは「エジプト人の腕」と呼ばれていたとか。
表面にクリームを覆ってコテで焼き目をつけることもあります。
Brazo de gitano(ロールケーキ)のつくり方
材料(30×32cmの天板 1本分)
〈生地〉 | |
・薄力粉 | 50g |
・卵(Lサイズ) | 2個 |
・グラニュー糖 | 60g |
〈クリーム〉 | |
・牛乳 | 大さじ2 |
・板ゼラチン | 3枚(約4.5g) |
・生クリーム | 400ml |
・グラニュー糖 | 大さじ6 |
〈仕上げ〉 | |
・粉砂糖 | 適量 |
つくり方
1 生地をつくる。卵は室温にもどす。薄力粉はふるう。オーブンは180℃に温めておく。
2 ボウルに卵、グラニュー糖を入れ、もったりとするまでハンドミキサー(または泡立て器)で混ぜる。薄力粉を少しずつ加えてさっくりと混ぜる。
3 天板に大きめのオーブン用シートを敷き、2の生地を入れる。180℃のオーブンで10分焼く。シートをそっとはがし、乾いたふきんに移して冷ます。
4 クリームをつくる。板ゼラチンは水でふやかす。牛乳を温め、水けをきったゼラチンを入れて溶かし、粗熱をとる。
5 生クリームにグラニュー糖を加えながら、ハンドミキサー(または泡立て器)で六分立てくらいになるまで、泡立てる。4を加えてさらに混ぜる。
6 3の生地は焼き目を上にして5の半分量をぬり、残りの5を手前1/3部分にこんもりとのせ、くるりと巻く。ラップにくるみ、冷蔵庫で1時間ほど冷やしてなじませる。
7 仕上げに粉砂糖をふり、切り分けていただく。
<撮影/清水奈緒 スタイリング/大谷マキ>
丸山久美(まるやま・くみ)
料理家。東京生まれ。スペイン家庭料理教室「Mi Mesa」主宰。アメリカ留学後、ツアーコンダクターとして世界各地をまわる。1986年からスペインのマドリードに14年滞在。現地の料理教室に通いながら、家庭料理を学ぶ。この間に、修道院めぐりを始める。帰国後、スペインの家庭料理をベースにしたレシピを紹介。著書に『家庭でつくれるスペイン料理』(河出書房新社)、『週末はパエリャ名人』(文化出版局)、『ひんやりスープ』(誠文堂新光社)など。2020年2月に『修道院のお菓子』が扶桑社より復刊。
https://www.k-maruyama.com/