• 家にあるものを使い、さっとつくる缶詰料理。簡単だけど、けっして手抜きには見えない、アイデアと工夫がたっぷり詰まっています。今回は、hal・後藤由紀子さんの「ツナ缶」を使ったレシピを紹介します。
    (『天然生活』2016年3月号掲載)

    家族への思いから生まれた、贅沢パスタ

    画像: 使用したのは 「特撰まぐろオリーブ油漬ファンシー」90g/由比缶詰所

    使用したのは
    「特撰まぐろオリーブ油漬ファンシー」90g/由比缶詰所

    「オリーブオイルに漬けてあるから、オイルも捨てずに使えて、そのまま食べることもあります」と、後藤さんがここ数年、箱買いで常備しているのが、静岡製のツナ缶。

    「とにかくおいしいので、堂々と出せますね。パスタはもちろん、にんじんしりしりにしたり、同じ具材でにんじんサラダにしたり、大根と煮たりもします。缶詰としては少し高級ですが、お土産に渡すにもちょうどいいんです」

    どんなに忙しくても、家族のために必ず三食をつくるという後藤さん。このレシピも家族への気遣いから生まれたものでした。

    「夫は体力仕事だから、食事にボリュームは欲しい。でも糖質は気になるので、麺を増やすなら野菜を増やしたほうが安心。1わ丸ごと新鮮なうちに使って、栄養もボリュームも文句はいわせません。小松菜の代わりに、ほうれんそう、春菊、ブロッコリーやアスパラ。ツナは何でも合いますよ」

    そんな家族の胃袋を支える後藤さんにとって、缶詰は大きな味方。大豆缶でつくる五目豆、コーン缶を入れたコールスロー、うずら缶の煮卵などは、お弁当にも大活躍。

    「全部を一からつくるのは手間がかかるので、具材として助けてもらっています。毎日のことだから、どこか手を抜かないと続かない。缶詰は、あると安心する存在です」

    ツナ缶と小松菜のパスタのつくり方

    手抜きだけど…
    ボリュームと栄養は必須。野菜はけちらず、たっぷりと

    大きなツナのかたまりがゴロゴロ入って、食べごたえのあるパスタ。炒める際に触らず、ほぐしすぎないように気をつけて。

    画像: 上に散らしたカリカリ梅が、よく映える一品。食感に変化を与え、満足感もプラスしてくれます。梅干しやたくあん、ちりめん山椒もおすすめ

    上に散らしたカリカリ梅が、よく映える一品。食感に変化を与え、満足感もプラスしてくれます。梅干しやたくあん、ちりめん山椒もおすすめ

    材料(2人分)

    ● ツナ缶2缶(180g)
    ● 小松菜1わ(300g)
    ● スパゲティ(乾麺)200g
    ● 黒こしょう適量
    ● しょうゆ少々
    ● カリカリ梅2粒(20g)
    ● オリーブオイル適宜

    つくり方

     カリカリ梅(なければ梅干しでも)の種を取り、粗みじん切りにする。

     0.5%の塩(分量外)を加えた熱湯に、手で半分に折ったスパゲティを入れ、スパゲティの袋に記載のゆで時間より1分少なめにゆでる。

     フライパンにツナをオイルごと入れ、ほぐしすぎないようにして中火で炒める。

     小松菜の根元を手でちぎって取り除き、残りは3等分の長さにちぎってに入れ、スパゲティのゆで汁を少し加えて炒め、黒こしょうをふる。

    画像: 小松菜は食感と栄養価を残すため、ゆでずにフライパンに直接入れて

    小松菜は食感と栄養価を残すため、ゆでずにフライパンに直接入れて

     にトングで移し、1分ほど炒め、しょうゆ少々をかけて混ぜる。

     器に盛りつけてのカリカリ梅を散らし、お好みでオリーブオイルと黒こしょうをかける。



    <撮影/村林千賀子 取材・文/赤木真弓>

    画像: つくり方

    後藤由紀子(ごとう・ゆきこ)
    静岡県沼津市で器と雑貨の店「hal」を営む。実直でいてセンスのよい暮らしぶりやファッションにファンが多く、著書も多数。最新刊は『気持ちを伝える贈りもの』(大和書房)。
    http://hal2003.net/

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです


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