• 『天然生活』誌上に、2014年8月号から2016年2月号まで掲載された、人気連載「長谷川弓子 季節の魚料理」。その中から夏が旬の「鮎」を使った料理を紹介します。今回は、定番の塩焼きにひき肉入りの酢味噌をかけた「鮎の塩焼きと、とり酢味噌」をつくります。
    (『天然生活』2015年6月号掲載)

    鮎 旬 5~9月

    画像: 鮎 旬 5~9月

    鮎は、「春生じ、夏長じ、秋衰え、冬死す。故に年魚」といわれます。

    塩焼きは、そのまま焼くのではなく、ぜひ竹串を使って、のぼり串に挑戦してみてください。のぼり串とは、鮎が川をのぼっているような姿に串を打つことです。魚の姿に勢いをつけたあとは、こげやすいひれに化粧塩としてたっぷりの塩を巻きつけてから焼いてください。

    塩焼きは、酢味噌をかけて清々しく。酢味噌には、とりのひき肉を加えているので、食感の違いもまた楽しめます。

    「香魚」といわれる鮎。その身のにおいをかいでみると、不思議と、うりのようなにおいがするはずです。

    「鮎の塩焼きと、とり酢味噌」のつくり方

    定番の塩焼きには、ひき肉入りの酢味噌をかけて。オーブンを使えば、のぼり串の鮎もきれいに焼き上がります。

    画像: 「鮎の塩焼きと、とり酢味噌」のつくり方

    材料(2人分)

    ● 鮎2尾
    ● A
    ・田舎味噌30g
    ・砂糖大さじ1と1/3
    ・酢大さじ1と1/2
    ● とりひき肉20g
    ● あれば、たでの葉少々

    つくり方

     鮎は流水で表面をさっと洗って水けをふき取り、竹串を使ってのぼり串を打つ(*)。指で多めの塩(分量外)をとり、6つあるひれにつけ、残った塩を両面にふり、250℃に温めたオーブンで、8~9分焼く。焼けたら熱いうちに竹串を外す。

     小鍋にの味噌、砂糖、酢大さじ1を入れ、火にかける。照りが出たら火を止め、ひき肉を入れる。ダマにならないよう一度混ぜてから、再び火にかけ、とりに火が入ったら残りの酢を加えて再度、軽く練ってから火を止め、冷ます。

     の鮎を器に盛り、をかける。あれば、たでの葉を飾る。

    *のぼり串の打ち方

     あゆの肛門の周りを軽く押して、ふんを出す

    画像1: *のぼり串の打ち方

     右目の際から竹串を打ち、胸びれ近くに出し、尾を上げ、1cm先に打つ

    画像2: *のぼり串の打ち方

     裏返して尾を90度に曲げ、尻びれの先から串を出す

    画像3: *のぼり串の打ち方

     それぞれのひれを立てるように化粧塩をする。残った塩は両面にふる

    画像4: *のぼり串の打ち方
    画像: のぼり串をした鮎を2本並べ、縦に補助串を通すと固定しやすい

    のぼり串をした鮎を2本並べ、縦に補助串を通すと固定しやすい



    <料理・スタイリング・文/長谷川弓子 撮影/川村 隆>

    画像5: *のぼり串の打ち方

    長谷川弓子(はせがわ・ゆみこ)
    東京都出身。料理家、栄養士。明治大学卒業後、社会人経験をしたのち、近茶流宗家・柳原一成氏、柳原尚之氏に師事し、日本料理を学ぶ。現在、聖徳大学短期大学部専任講師として、調理実習等を担当する。とくに好きな魚はあじ。「海に囲まれた国に生まれたからには、ぜひ、魚料理に親しんでいただければ」

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです

    ※ ※ ※

    天然生活の本『季節の魚料理』(長谷川弓子・著)
    天然生活の本
    『季節の魚料理』(長谷川弓子・著)

    天然生活の本『季節の魚料理』(長谷川弓子・著)

    A5判
    定価:本体 1,700円+税
    ISBN978-4-594-08464-6

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