(『天然生活』2013年8月号掲載)
にんにくパワーで夏バテ知らず 松田美智子
にんにく味噌を使って
豆腐の味噌漬け
しっかりと味の入った酒肴です。漬かりすぎても、味噌に同化してしまうので安心。
材料(つくりやすい分量)
● 木綿豆腐 | 1/2丁 |
● にんにく味噌床(*) |
つくり方
1 豆腐は、まな板ではさんで約2/3の厚さになるまで水切りをする。
2 1を1.5cm幅に切り、豆腐と豆腐の間に味噌を薄くはさむようにして、ペーパータオルに包まず、にんにく味噌床に漬ける。4~6日漬け、味噌を外して盛りつける。
※豆腐の水分で漬かり具合が異なるので、漬け時間は加減をみて判断すること。
にんにく味噌を使って
セロリの15分漬け
セロリのように繊維が粗い野菜なら、短時間で味が入ります。即席の箸休めに。
材料(つくりやすい分量)
● セロリ | 1本 |
● にんにく味噌床(*) |
つくり方
1 セロリは筋を取り、5cm長さで1cm幅の棒状に切る。
2 にんにく味噌床の中に1のセロリをそのまま漬け、15分ほどおく。
3 味噌をあらかた取り除き、漬かったにんにくとともに盛りつける。
*にんにく味噌床のつくり方
豚肉、とり肉、牛肉から魚や野菜まで、どんな素材でも豊かな味わいになる万能の味噌床。使いつづけることで、うま味が増していくのも楽しみです。みずみずしい新にんにくの時季に仕込みましょう。
材料(つくりやすい分量)
● 田舎味噌 | 500g |
● 豆味噌 | 500g |
● にんにく | 1玉 |
● 酒 | 1/4~1/2カップ |
つくり方
1 にんにくは皮をむき、大きさによって縦半分~4等分に切り、芽を取り除く。
2 ボウルに好みの味噌2種と酒を入れて混ぜ合わせる。味噌は、ふだん使っているものと、もう一種は味の系統の違うものを合わせるとよい。
3 なめらかに混ざったら、ホウロウなどの密閉容器に移し、1のにんにくを空気に触れないように埋め、冷蔵庫で2週間ほどねかせ、なじませる。
◇ ◇ ◇
「味噌やにんにくを足しながら使いつづけて、かれこれ30年になります。豚肉、とり肉、牛たたき、モツァレラチーズ、にんじん、ごぼうと、何を漬けてもおいしいので、にんにく味噌は手離せません」と松田美智子さんはいいます。
野菜が漬かりすぎても細かくきざめば、お茶漬けの具になるし、炒めものの調味料代わりにもなるので心配無用です。
味噌汁やドレッシングに加えてコクを出したり、ごま油と紹興酒で溶いて回鍋肉に使ったりと、調味料としても活用できます。
「にんにく味噌床があれば、野菜の切れ端や、残ったお刺し身、かまぼこなども、漬けるだけで気の利いた一品料理になります。合理的に素材を使いきるというエコの観点からも、役立ちますよ」
<料理/松田美智子 撮影/川村 隆 取材・文/小松宏子>
松田美智子(まつだ・みちこ)
日本料理をベースにした家庭料理の教室を主宰。鎌倉で育った子ども時代から身近だった四季の保存食づくりをベースに、現代の生活でも無理なくできる、季節の食の楽しみを提案。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
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