体のゆがみを取る「胴体力」トレーニング｜ねじる運動

天

2020-08-18

天然生活編集部 @ 天然生活web

暮らしの知恵

体のさまざまな不調を引き起こす原因ともいわれる、体のゆがみ。それを手軽に改善できる「胴体力」トレーニングを紹介しましょう。今回は、ねじる動作を。
（『天然生活』2017年7月号掲載）

私たちはだれでも体の使い方のクセがあり、それが積み重なると、ゆがみをつくります。

ただ、自分では自覚しにくいので、知らずしらずのうちに、疲れ、肩凝り、腰痛といった不調を引き起こしている場合も……。

今回、自分でできるゆがみ改善法として紹介するのが、「胴体力」トレーニング。

いま主流となっている体幹トレーニング同様、胴体（体幹）の動きに着目して開発されたものです。

基本の動作 3
ねじる

胴体を左右にねじる動き。

ねじるほうの股関節に体重を乗せ、骨盤から背骨にかけてをひとつずつねじっていきます。

〈こんな症状に〉

腰痛、膝・背骨の痛み、捻挫、臓器の炎症、など

〈期待される健康効果〉

血行がよくなる、左右不均衡なねじれを解消

開脚で

１　開脚で座る。

２　息を吐きながら、体重を右の股関節に乗せ、ねじる。右手は体の後ろの床につき、左手は自然に伸ばしてねじる方向に。このとき、右脚は動かさない。

３　鼻から息を吸いながら、上半身を元に戻す。反対側も同様に、遠心力が生まれるよう、２、３を交互に行う。

オフィスで

１　椅子に脚をそろえて座る。

２　左手を右ももの外側にかけ、右の股関節に体重を乗せ、口から息を吐きながら、上半身を腰から右にねじる。このとき、右脚が上半身と一緒に動かないように。

３　鼻から息を吸いながら、上半身を元に戻す。反対側も同様に。２、３を交互に行う。

苦手なものを多めに行ってゆがみを修正

ゆがみを効果的に改善するにはどうしたらよいでしょう？

「ゆがみは、苦手な動きのところに出る場合が多いんです。たとえば、 “伸ばす・縮める” 体操が苦手な方は、肩にトラブルを抱えている場合があります。また、 “丸める・反る” 体操が苦手な人は、腹部の力が弱まっているため、子宮など骨盤内の臓器が血行不良となり、腰や肩の重だるさを引き起こすケースが多いんです。体操をやってみて、苦手だなと感じるものを多く行うことで修正していけます」と飛龍会の大野まさみさん。

たとえば、3つの体操のうち、苦手な体操があれば回数を多く行う。また、 “丸める・反る” 体操では、やりにくい動きのほうを多く行う。 “伸ばす・縮める” 体操や “ねじる” 体操では、左右でやりにくい側があれば、そちらを多く行うといった具合です。

◇　◇　◇

Q　体本来の動きとは？

体は、ひとつの動作をするのでも、さまざまな筋肉が協力して動いている。

たとえば、手を動かすときは腕の筋肉だけでなく背中の筋肉を使い、ももを上げるときは、ももだけでなく腹部や腰の筋肉を使う。

手・足を動かすのに必ず胴体が協力して動くというのが、体本来の動き。

私たちは動いている部分（手・足）に目がいきがちだが、胴体の筋肉がいかにうまく協力して動いているかが重要。

Q　胴体とは？

上半身のうち肩から股関節までのことをさす。

具体的にいうと、肩、胸、腹部、背中、骨盤（一般に “腰” という部分）が含まれる。

「胴体力」トレーニングで考える、胴体の基本的な動きは、（１）伸ばす・縮める（２）丸める・反る（３）ねじる、の3つ。

日常生活、スポーツ、ダンス、武道、芸事など、それぞれまったく違う動きをしているように見えるが、胴体の動きとしては、この3つの基本動作のみ。