• 蒸し器に材料を入れ、あとは湯気まかせで調理できてしまう蒸し料理を、飛田和緒さんに教わります。今回は、「なす」を使った蒸し料理を。できたてと、冷めてからのアレンジと。気分に合わせて選べるふたつの楽しみ方を紹介します。
    (『天然生活』2013年10月号掲載)

    [なすで]

    画像: (左)蒸しなすのおひたし(右)蒸しなすの辛子じょうゆ

    (左)蒸しなすのおひたし(右)蒸しなすの辛子じょうゆ

    温かく
    蒸しなすの辛子じょうゆ

    夏から秋にかけて、なすは身が締まっていき、おいしさが増します。蒸したてのトロトロのなすは、一度味わうとクセになる味わい。

    材料(2人分)

    ● なす(大)3本
    ● 練り辛子適量
    ● しょうゆ適量

    つくり方

     なすはピーラーで皮をむき、塩(分量外)をまぶし、水に5分ほどさらす。湯気の上がった蒸し器に入れ、7~8分蒸す。

     なすを輪切りにして器に盛り、練り辛子を溶いたしょうゆをかける。

    冷たく
    蒸しなすのおひたし

    なすは、あつあつのうちにだし汁に漬け込むと味がよくしみます。いろんなおかずと組み合わせやすい、頼れる副菜。

    材料(2人分)

    ● なす(大)3本
    ● だし汁400ml
    ● 薄口しょうゆ小さじ1
    ● 塩小さじ1/2

    つくり方

     なすは上工程と同様に蒸す。

     保存容器にだし汁、しょうゆ、塩を入れてよく混ぜる。食べやすい大きさに切ったを入れ、冷めるまでひたしておく。粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やす。

    ◇ ◇ ◇

    夏から秋への季節の変わり目は、暑さで台所の火の前に立つのがおっくうになる日が続きます。そんなときは「蒸し料理」がおすすめ、と飛田和緒さんはいいます。

    「蒸し料理は、材料を切って、せいろや蒸し器に入れさえすれば、あとは、つきっきりで見ていなくてもいいので、とても楽な調理法なんです。しかも、お肉やお魚を蒸す場合は、たっぷりの野菜も蒸し器の中に一緒に入れれば、栄養バランスのよい一品が完成。これに、ごはんと汁ものを合わせれば、立派な食事になるんですよ」

    今回は、同じ材料を使って、「蒸したてのあつあつをいただくおいしい食べ方」と「冷ましてから調理する冷たい食べ方」、ふたつの調理法を教えていただきました。

    その日の体調や気温、組み合わせるおかずなどで判断して、どちらか片方を選んでもいいですし、多めに蒸して、その日は温かい料理、翌日は冷たい料理、というように、続けて楽しんでもいいでしょう。

    ところで、蒸し料理というとせいろや蒸し器がないとできないと考えている人もいるのでは?

    「ふたのある大きな鍋にお湯を張り、中に高さのある耐熱皿を入れたり、金属製のざるなどを伏せて入れて、その上に耐熱皿をのせて代用したりすることもできるので、気軽に試してみてください」

    いったん蒸し料理に慣れてくると、そのおいしさのとりこになる人も多いようです。

    「湯気によって潤った状態で加熱ができるので、食材がパサつかず、しっとりふっくらした状態で仕上がります。逆に余計な水分も入らないから、素材本来のおいしさがぎゅっと際立つ効果もあります」

    お肉などは余分な脂が落ちるのでヘルシーですし、野菜のビタミンなどの栄養素も煮たり焼いたりするのと比べて失われにくいという利点もあります。

    材料を切って蒸すだけの、蒸し料理。逆にいうと、調理のコツは、切り方と蒸し時間の調節のみ

    火が均一に入ることが大切なので、素材は大きさをそろえて切るのが鉄則です。さらに、素材によって火の入る時間がまちまちなので、蒸し器に入れるタイミングをそれぞれ調整することがポイント。

    「レシピに書いた蒸し時間は、あくまで目安。素材の大きさやかたさ、鮮度などによっても大きく変わってきます。食感の好みもあると思うので、途中、竹串などを刺したりして、必ず確認しながら火を入れるようにしてくださいね」





    〈料理/飛田和緒 撮影/kumonmiwa スタイリング/久保原惠理 取材・文/田中のり子〉

    飛田和緒(ひだ・かずを)
    日々の家庭の味を大切にした、シンプルなおいしさを追求するレシピが人気。雑誌、書籍、テレビなど幅広く活躍。著書に『常備菜』(主婦の友社)、『飛田和緒の甘くないおやつ』(角川マガジンズ)など。

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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