(『ミアズブレッドのパンとサンドイッチ』より)
パンは生きものです。同じつくり方でも、季節によって加える水の量も発酵時間も変わるうえに、成形やブレンドでがらりと表情が変わります。フライパンでこんなにおいしく焼けるのだから、パンづくりをより身近なものに感じられるはず。
臨機応変なパンづくりは飽きることがなく、つくればつくるほど発見があります。そしてでき上がったときの幸せ感をいっぱい味わってください。
ミアズブレッドの
フライパン焼きフォカッチャのつくり方
平たくのばして、オリーブオイルをつけるだけ。ごま油をつければ、中華風のパンになります。
材料(6枚分)
● 強力粉 | 300g |
● 砂糖 | 大さじ1 |
● ドライイースト | 小さじ1 |
● 水 | 200mL |
● 塩 | 小さじ3/4 |
● オリーブオイル | 小さじ2と1/2 |
つくり方
1 強力粉の半量と砂糖、ドライイースト、水を大きめのボウルに入れて、なめらかになるまで手で混ぜる。
2 残りの強力粉と塩、オリーブオイルを加えて、ひとまとまりになるまで大きく回転させて混ぜる。両手で押しつけるように、体重をかけて10~15分こねる。途中、疲れたら、乾かないようにふたつきの容器に入れて、休憩してもOK(その間に少し発酵して、こねやすくなる)。やわらかくなるスピードが落ちてきたなと感じたら、ボウルに10回ほど打ちつけるようにすると、またこねやすくなる。
3 だまがなくなって、表面がなめらかになるくらいこねたら、かるく丸めて、オイル(分量外)をぬったふた付き容器(2L入るサイズ)に入れ、温かいところに置いて50分ほど1次発酵させる。
4 容器の8分目あたりまで膨らんだら、取り出して6等分にする。表面に張りをもたせるイメージで、包み込むように丸める。パンマットを敷き、生地のとじ目を下にして並べる。パンマットを折り返してかぶせ、上に固くしぼったぬれぶきんをかけて10分おく(ベンチタイム)。
5 ひとまわり大きくなった生地を、まな板の上で平たく12~13cmの円形にのばす。指先にオリーブオイル(分量外)をつけて、ところどころへこませる。フライパンの上に重ならないように置き、形をととのえる。
6 ふたをして25分ほど2次発酵させる。再度、指先にオリーブオイル(分量外)をつけてへこませる。
7 フライパンにふたをし、ごく弱火にかける。7~8分して焦げめがついてきたらひっくり返し、裏面も焼く(焼き時間はトータルで13~15分が目安)。
※ふた付きフライパンは2~3個あるとよい
※フライパンの大きさに合わせて、分割するときに大きさを変えてもよい。20cm程度に大きくのばせば、ナンのようになる
<撮影/結城剛太 原稿整理/福山雅美>
本記事は『ミアズブレッドのパンとサンドイッチ』(扶桑社)からの抜粋です
森田三和(もりたみわ)
大阪芸術大学デザイン科卒。絵を書くように自分が食べたい味かたちを作り続けて1997年頃「ミアズブレッド」が自然発生的にオープン。パンから始まり、サンドイッチ、スープ、カフェと広がり20年を機に店舗を地元ならまちに移店。生まれ育った懐かしい景色に囲まれて相変わらずパワーフードを生み出す日々を送っている。
ミアズブレッド
住所:奈良県奈良市勝南院町2
TEL:0742-27-0038
http://miasbread.com/
奈良県にある人気のパン屋、「MIA'S BREAD」(ミアズブレッド)。店主の森田三和さんのつくるパンは、やさしくて飽きのこない味です。また、お店で人気なのが野菜たっぷりのサンドイッチ。具材の組み合わせが絶妙です。そんな森田さんのつくる11種類の基本のパンと、ボリューム満点のサンドイッチのつくり方を紹介します。