• お菓子づくりは、道具をいろいろと揃えるところから始まります。そうなると、なるべく少ない道具でつくりたいのが本音。今回、菓子研究家の加藤里名さんに教えていただいたのは、ステンレス製の18cmパウンド型でつくれるキャロットケーキ。基本的には混ぜるだけなので、初心者でも失敗しにくいレシピです。
    (『あれもこれも作れる! パウンド型のいちばんおいしいお菓子たち』より)

    初心者にもつくりやすい、キャロットケーキ

    にんじんの甘みをしっかり活かすには、バターを使わずサラダ油を使ったこの生地がぴったりで、フロスティングとのメリハリもよく利きます。

    にんじんはすりおろさずに、スライサーでせん切りにするのがおすすめ。ふんわりと仕上がります。砂糖は三温糖にして、こくと香りを強調しました。

    キャロットケーキのつくり方

    画像: キャロットケーキのつくり方

    材料(ステンレス製18cmパウンド型1台分)

    ● 全卵(常温にもどす)2個分(100g)
    ● 三温糖100g
    ● サラダ油100g
    ● A
    ・ 薄力粉130g
    ・ シナモンパウダー4g
    ・ ベーキングパウダー4g
    ● にんじん(スライサーでせん切りにする)130g
    ● レーズン(熱湯をかけて水けをきる )30g
    ● くるみ(ロースト済み)30g+10g(それぞれ粗く割る)
    ● フロスティング
    ・ クリームチーズ(常温にもどす)100g
    ・ グラニュー糖25g

    レーズンは、オイルコーティングされている場合があるので熱湯をかけて落とす。

    画像: パウンド型でつくる、バター不使用のキャロットケーキ/菓子研究家・加藤里名さん

    下準備

    ・型にオーブン用シートを敷く。
    ・オーブンはほどよいタイミングで天板ごと190℃に予熱する。

    つくり方

      ボウルに卵を入れて泡立て器で軽くほぐす。三温糖を加え、ふんわりとするまで2分ほどすり混ぜる。

      サラダ油を3回ほどに分けて加え、そのつど完全になじみ、つやが出るまですり混ぜる。

    画像: 3回ほどに分けて加え、しっかり混ぜて乳化させる

    3回ほどに分けて加え、しっかり混ぜて乳化させる

     を合わせてふるいながら加え、片手でボウルを回しながら、ゴムべらで底から大きくすくい返すようにして全体を20回ほど混ぜる。

    画像1: つくり方

    8割方混ざったら、にんじん、レーズン、くるみ30gを加え、同様に10回ほど混ぜる。粉けがなくなったらOK。

    画像: 粉気が残っている状態でにんじんなどを加える。混ぜすぎると生地が硬くなるので気をつけて

    粉気が残っている状態でにんじんなどを加える。混ぜすぎると生地が硬くなるので気をつけて

     型にを入れて表面を平らにならし、予熱完了後に180℃に下げたオーブンで45分ほど焼く。

     竹串を刺してもなにもついてこなければできあがり。

    画像: 竹串にゆるい生地が付いてきた場合はオーブンに戻し、様子を見ながら、追加で5分ずつ焼く

    竹串にゆるい生地が付いてきた場合はオーブンに戻し、様子を見ながら、追加で5分ずつ焼く

    型を高さ10cmほどのところから台に2回ほど落として、オーブン用シートごと取り出し、網にのせて冷ます。

    画像: 網にのせたタイミングでオーブン用シートもはずす

    網にのせたタイミングでオーブン用シートもはずす

     フロスティングをつくる。ボウルにクリームチーズを入れ、ゴムべらで混ぜて硬さを均一にする。グラニュー糖を加え、泡立て器で完全になじむまですり混ぜる。

    画像: グラニュー糖の粒が見えなくなればOK

    グラニュー糖の粒が見えなくなればOK

     のトップにのフロスティングをのせ、ゴムべらで均一に塗り広げる。ラップで包み(写真)、フロスティングを冷蔵室で1時間以上冷やし固める。食べるときにくるみ10gを散らす。

    画像: ラップで包んで形を安定させる

    ラップで包んで形を安定させる

    【note】
    ・あっさりとしていて時間がたってもパサつきにくく、失敗が少ないので初心者向けです。
    ・フロスティングはなくてもおいしいです。三温糖がなければ上白糖やグラニュー糖で代用しても可。
    ・ラップで包み、冷暗所(フロスティングを塗ったものは冷蔵室)で保存します。目安は4日ほど。

     

    <レシピ/加藤里名 写真/三木麻奈 スタイリング/駒井京子>

    当記事は『あれもこれも作れる! パウンド型のいちばんおいしいお菓子たち』(主婦と生活社)からの抜粋です


    画像2: つくり方

    加藤里名(かとうりな)
    菓子研究家。大学卒業後、会社員として働きながら「イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ」でフランス菓子を学び、退職後に渡仏。パリの「LE CORDON BLEU」の菓子上級コースを修め、その後は人気パティスリー、「LAURENT DUCHÊNE」にスタージュとして勤務。帰国後は2015年より東京・神楽坂にて「洋菓子教室 Sucreries」を主宰。伝統的なフランス菓子のみならず、最新のトレンドを踏まえた洋菓子を、教室、SNS、書籍などで広く発信している。著書に『ナンバーケーキ』(主婦と生活社)、『はじめてのクッキー缶』(家の光協会)、『レモンのお菓子づくり』(誠文堂新光社)など。


    『あれもこれも作れる! パウンド型のいちばんおいしいお菓子たち』(加藤里名・著/主婦と生活社・刊)

    『あれもこれも作れる! パウンド型のいちばんおいしいお菓子たち』(加藤里名・著/主婦と生活社・刊)

    『あれもこれも作れる! パウンド型のいちばんおいしいお菓子たち』(加藤里名・著/主婦と生活社・刊)

    パウンド型で作るお菓子というと、どうしてもパウンドケーキを思い浮かべがちですが、実は作れるお菓子はもっとたくさん。この本ではパウンド型で作れるお菓子を、「しっとり」「ふわふわ」「どっしり」「ぷるぷる」という4つの食感に分け、紹介しています。パウンドケーキはもちろん、フィナンシェやガレットブルトンヌのようなクッキー、ショートケーキ、カステラ、水ようかん、アイスケーキやプリン、ゼリーなど、15種のお菓子、45のレシピを掲載。パウンド型ひとつあれば、おうち時間がもっと楽しくなりそうです。



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