花物のハーブが盛りを迎える初夏
5〜6月になると、花物のハーブの多くが盛りを迎えます。カモミール、ラベンダー、カレンデュラ、エルダー、マロウなど色鮮やかな花達は、眺めるだけで心をやさしい気持ちにしてくれます。
今回は花のハーブを使うために、摘み方、洗い方、乾燥の仕方など「花の収穫の方法」を、カレンデュラを例にご紹介します。
摘み方のコツやポイントなどは農家さんそれぞれの技があるかと思います。今回は「手軽にきれいにとれる方法」という部分でご参考下さい!
花の摘み方
花をキレイに摘むコツは、首根っこから茎を残さないように摘むこと。摘み頃は、花が開き切るか、開き切る直前がよいです。あまりしっかり咲きすぎると、種に栄養がいってえぐみが増してしまうので、早めにとって初々しいエキスを堪能するのがオススメ。これは栽培している人の特権です!
花の洗い方
花物のハーブは、アリや油虫などの虫がつくことが多くあります。摘んだ花は10分ほど水に浸けて、最後に軽くゆすいで虫を落とします。ゆすぐ際は、あまり力強くゆすいでしまうと花びらが落ちてしまうので、優しくゆすいで下さいね。
花を乾燥させる方法
水でゆすいだ花は、新聞紙や布を引いたザルの上に置いて水分を乾かして下さい。直射日光が当たる場所だと、熱でハーブの香りがとんでしまうので、風通しの良い日陰で乾かすのがオススメです。
フレッシュの花を使う場合は、水気がなくなった後、キッチンペーパーにくるんでジップロックなどに入れて冷蔵庫で保存します。乾燥させて使う場合は、1週間程乾燥させた後に、茶筒や透明な瓶で乾燥剤と一緒に保存します。
摘んだ花は、ハーブティー、デザート、サラダ、エキスの抽出、チンキ、リキュールづくりなどに使うことができます。
今回ご紹介したカレンデュラは、肌を修復する作用が期待できるので、エキスやチンキを作って、オリジナルのクリームや肌水、石鹸などへ使うのがおすすめです。
また、炎症の緩和や、菌やウイルス対策の作用も期待できるので、風邪のひきはじめにハーブティーとして飲むのもよいです。ただ、妊娠中の方の多用は控えて下さいね。
花摘みは自然の中でゆっくりと深呼吸をするような贅沢な時間。機会があれば、ぜひお試し下さい。
それではハーブで素敵な一日を!
小川 穣
AGRU代表・NPO日本コミュニティーガーデニング協会会長。
ハーブ・果実の生産及び収穫や加工品の販売を行いながら、暮らしに役立つグリーン・食関連の地域プロジェクトや農やハーブに関する講座の講師として活動している。
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