〝ひと晩発酵みそ〟についてお話します
皆さま、こんにちは、榎本美沙です。
こちらの連載でも書かせていただいているのですが、私は発酵食品の中でもとくに“味噌”が大好きです。
味噌は、あまりに身近で気がつかれないのですが、すごい食材。料理の脇役として、和食に限らず、洋食やおやつまでワンランクアップさせます。さらに「味噌は医者いらず」といわれるほど、健康効果が高いのも魅力です。
そんな味噌を「もっと身近に感じて欲しいな」と思って考えた本が、新刊の『からだが整う〝ひと晩発酵みそ〟』です。今回は、〝ひと晩発酵みそ〟のことを少しご紹介できたらと思います。
この味噌のポイントは、何といってもひと晩発酵! 味噌は、一般的に半年以上熟成させるのですが、炊飯器で保温することで酵素が働きやすくなり、何とひと晩で味噌がつくれます。
ひと晩で発酵させるので、カビなどの心配がなく失敗しづらいのもうれしいポイント。初めて味噌をつくる方、すぐに食べたい方におすすめです。
さらには、塩分が控えめで一般的な味噌の半分程度。
程よい塩気と甘みがあって、そのままディップにしたり、おにぎりに塗って焼いたりしても、塩辛くなくておいしいのです。たっぷり使って栄養を摂ることができるのも、よいところかなと思います。
味噌好きな方も、今年初めてつくる、つくってみたいという方も、ぜひ一度お試しいただけたらうれしいです。
本当に幅広く使える〝ひと晩発酵みそ〟、たくさんの方の食卓に寄り添えるといいなと思っています。
今回は、その〝ひと晩発酵みそ〟を使ったスープをご紹介します。寒くなった時季にぴったりの「ごろごろ野菜のみそポトフ」。
野菜がたっぷり食べられるポトフは、〝ひと晩発酵みそ〟を加えることでほっこりとした味わいに。ぜひ野菜を食べたい日、体を温めたい日にお試しくださいね。
〝ひと晩発酵みそ〟を使った、ごろごろ野菜のみそポトフのつくり方
材料(2人分)
◎ にんじん(縦半分に切る) | 1/2本 |
◎ キャベツ(半分のくし形切り) | 1/4個(300g) |
◎ セロリ(筋を取り、7〜8cmの長さに切る) | 1本 |
◎ ウインナーソーセージ | 4本 |
◎ キドニービーンズ水煮 | 50g |
◎ ローリエ | 1枚 |
◎ 洋風スープの素 | 小さじ1 |
◎ ひと晩発酵みそ | 大さじ3 |
◎ 水 | 3カップ |
◎ こしょう、フレンチマスタード | 各適量 |
つくり方
1 厚手の鍋に水3カップ、にんじん、洋風スープの素を入れてふたをし、中火で煮立てる。ローリエ、キャベツ、セロリを加えて、再び煮たったら弱火にし、ふたをして20分ほど煮る。
2 にんじんがやわらかくなったらウインナーソーセージ、キドニービーンズ水煮を入れて5分ほど煮る。ひと晩発酵みそを溶き入れて、こしょうをふる。器に盛り、フレンチマスタードを添える。
〈撮影/鈴木泰介〉
榎本 美沙(えのもと みさ)
料理家/発酵マイスター
広告会社勤務の傍ら、夫婦で一緒に料理を作るレシピ紹介サイト「ふたりごはん」を開設。その後、調理師学校を卒業し独立。発酵食品、旬の野菜を使ったレシピ開発が得意。テレビ、雑誌や書籍、WEBへのレシピ提供、イベント出演などを行う。著書に、『ジッパー袋でかんたん季節の保存食』(家の光協会) amazonで見る 、『野菜の「べんり漬け」』(主婦の友社) amazonで見る がある。
新刊『からだが整う〝ひと晩発酵みそ〟』(主婦と生活社) amazonで見る が、2021年11月に発売。
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