• 幼いころから、興味のあることを「記録する」習慣が身についていた渡辺麻紀さん。食にまつわる記憶のベースも、膨大な数のノートによって育まれたようです。今回は、ノートに記された数あるレシピのなかから、イタリア・トスカーナ留学中に、あまりのおいしさに感激したという「トスカーナ風 ぶたと白いんげん豆の煮込み」のつくり方を教えていただきます。
    (『天然生活』2018年3月号掲載)

    イタリア留学中に学んだトスカーナ地方の家庭料理
    トスカーナ風 ぶたと白いんげん豆の煮込みのつくり方

    とにかく豆をよく食べるというトスカーナ地方の郷土料理。オーブンでじっくり加熱し、ぶた肉のうま味を豆に吸わせます。

    画像: イタリア留学中に学んだトスカーナ地方の家庭料理 トスカーナ風 ぶたと白いんげん豆の煮込みのつくり方

    材料(4人分)

    ● ぶたバラかたまり肉500g
    ● 白いんげん豆150g(または水煮缶詰1缶)
    ● 塩、こしょう各適量
    ● A
    ・玉ねぎ、にんじん、セロリの葉の切り落とし各適量
    ・ローリエ2~3枚
    ・ローズマリー2本
    ・タイム4~5本
    ● オリーブオイル小さじ2
    ● B
    ・トマト水煮缶(手でつぶす)1缶(450g)
    ・チキンブイヨン(市販のブイヨンの素を表示どおりに溶いたもの)200mL
    ・白ワイン(または水)150mL
    ● 〈ソフリット〉※香味野菜を炒めたもの
    ・玉ねぎ1/2個
    ・にんじん1/2本
    ・セロリ1/2本
    ・オリーブオイル大さじ3
    ・にんにく(つぶす)1片分
    ● フレッシュローリエ(あれば)1枝

    つくり方

     白いんげん豆は、たっぷりの水(分量外)にひと晩つけておく。

     ソフリットの野菜はみじん切り、Aの玉ねぎ、にんじん、セロリは薄切りにする。

     鍋にAを入れて、豆が踊らないような火加減でことこと煮て、やわらかくゆでる。

     ぶた肉は2~3等分し、塩、こしょうをもみ込み、室温に30分ほど置く。

     ソフリットをつくる。別の鍋にオリーブオイル、にんにく、玉ねぎ、にんじん、セロリを入れ、こがさないよう、弱火で15分ほどじっくり炒め、とろとろの状態にする。

     フライパンにオリーブオイルを入れて温め、ぶた肉を一面ずつきつね色になるまで焼く。とくに脂の部分はしっかりと焼き、余計な脂分を焼き出し、捨てる。

     オーブン調理可の鍋にソフリット、汁けをきったの豆とハーブ、Bを加え、火にかける。ひと煮立ちしたら180℃に予熱したオーブンに鍋ごと入れ、30分加熱する(余裕がある人は小一時間ほど加熱するとよい)。最後の5分にフレッシュローリエをのせ、さらに加熱してでき上がり。



    〈撮影/有賀 傑 取材・文/田中のり子〉

    渡辺麻紀(わたなべ・まき)
    大学在学中からフランス料理家・上野万梨子氏のアシスタントを務め、「ル・コルドン・ブルー」東京校勤務、フランス、イタリアへの料理留学などを経て、独立。料理教室「レスパスマキエット」主宰。

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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