暖かい新年を迎えるための薪仕事
みなさんこんにちは。愛媛で小さな自給自足を楽しんでいる池田じゅんみです。
玄関の横にある薪棚が空っぽになってきたら「この週末は、薪仕事」という、暗黙のサインが家族に定着しました。
薪ストーブのやわらかな暖かさを知ってしまってから、エアコン暖房が苦手なものに。心地いい時間を過ごすためには、薪が必要だと頭と体で理解しているから、やや思春期に突入している息子も嫌がることなく一緒にやってくれます。
いままでは、息子の主な仕事は薪運びだったけれど、薪を細かく割る焚き付けづくりも加わって、立派な主力選手に成長中。
「自分に必要なものを自給する」のは、他人事ではなく自分事だと思って働いてくれているのが伝わるから、母としてはうれしくなります。
そして、作業が終わると、薪ストーブでぬくぬくになったロフトに直行して、タンクトップ姿でテレビゲームを楽しんでいます。ふふふ。おつかれさまー。
毎年恒例の冬のレモンポン酢づくり
夏のイメージが強いレモン。実は国産レモンの旬は12月ってご存知でしょうか。お恥ずかしながら、私は30歳を過ぎてから知りました。
都会暮らしのころは、スーパーで年中売っている外国産のレモンしか知らず、まさかまさか真冬が旬だなんて思いもよりませんでした。
初めて挨拶に行った夫の実家の庭に、立派なレモンの木が植えてあって、衝撃を受けたことをいまでも覚えています。それからは毎年、この時期になると家族全員でにぎやかにレモン狩り。
国産でノーワックスで贅沢なレモンをどう美味しくいただこうかと考えて、レモンシロップや、レモンケーキ、レモン酒などなど、これまで色々な調理を試してきました。
青レモンで柚子胡椒ならぬ、レモン胡椒をつくったことも。そんなこんなを経て、ようやく定着したのが、レモンポン酢づくりでした。
庭木はマイヤーレモンという品種です。一般的なレモンに比べて果皮が薄く、ジューシーで、酸味がまろやかなのが特徴です。果汁をたっぷり使うポン酢づくりにはぴったりだと思いつきました。
八方だし+果汁=ポン酢
手順は簡単です。「八方だし」という合わせ調味料をつくっておいて、絞ったレモン果汁を好みの分量を足すだけです。レモンでなくてもそのときどきの旬の柑橘(すだちや柚子など)を使えば、バリエーションも楽しめます。
わが家の八方だし
鍋にしょうゆ、みりん、酒を合わせ入れ、そこに鰹の削り節、こんぶ、干ししいたけを浸して一晩おく。翌日、鍋ごと火にかけ、沸騰直前に火を止める。そのまま冷まし、ざるで濾して完成。
池田家のレモンポン酢のつくり方
STEP1 レモンを洗って、水分をていねいに拭き取る
STEP2 半分に切る
STEP3 ひたすら絞る。果汁はざるで濾して、果肉や種は取り除く
STEP4 容器にレモン果汁と八方だしを好みの割合で注ぎ入れたら完成
POINT レモン果汁:八方だし=3~4:1 ※わが家の場合
味見しながらお好みでどうぞ。毎年つくっているのに、なぜ大雑把な分量なのかといいますと、収穫時期や完熟度合でレモンの酸味が変ってくるためです。そのときどきで調整しています。
1000mLの容器3本分が、だいたいわが家の1年分です。冷蔵保存しています。
アレンジというほどでもないのですが、レモンポン酢にオリーブオイルを足すだけでおいしいドレッシングに早変わりするんです。
息子はこのレモンポン酢ドレッシングをかけたサラダが大好物なので、そのまま使うよりもドレッシングでの消費がダントツで1位です。
飽きもせず、年中もりもり食べてくれるので、とってもつくり甲斐があります。
レモン活用のあれこれ
レモンシロップとレモネード
レモンサラダ
氷代わりの冷凍レモンドリンク
レモン鍋
レモン寿司めし
レモン風呂
家じゅうがレモンの香りでいっぱいになる12月。
冬のレモンポン酢づくりは、わが家に欠かせない家仕事となりました。この味は、きっと息子にとっての「母の味」になるのではないかな? なんて思いながら、今日もレモンポン酢を食卓に。
池田じゅんみ(いけだ・じゅんみ)
山愛好家。愛媛で家族と共に小さな自給自足の日々を送り、その様子をインスタグラムから楽しく発信。