(『天然生活』2020年6月号掲載)
教えてくれた方
門倉多仁亜(かどくら・たにあ)さん
料理研究家。日本人の父とドイツ人の母のもと兵庫・神戸で生まれ、日本、ドイツ、アメリカなどで育つ。結婚後、夫の留学のためにロンドンへ。コルドンブルーに通い、グラン・ディプロムを取得する。帰国後、東京で料理教室を開始。現在は鹿児島に暮らす。
堀川波(ほりかわ・なみ)さん
おもちゃメーカー企画勤務を経て、絵本作家、イラストレーターとして活躍。おしゃれなファッションセンスや暮らしぶりに多くの支持が集まる。著書に『刺し子糸で楽しむ刺繍』(誠文堂新光社)など。籐の作品はホームページで購入することもできる。https://www.dottodot-works.com/
坂井より子(さかい・よりこ)さん
神奈川県葉山にある自宅で料理教室を主宰。長年の主婦の経歴を生かし、やさしい家庭料理と暮らしの知恵を伝える。そのセンスあふれる暮らしぶりは幅広い世代から人気を呼んでいる。著書に『飾らない。76歳、坂井より子の今をたのしむ生き方』(家の光協会)など。
柳沢小実(やなぎさわ・このみ)さん
エッセイスト。『私らしい暮らしとお金の整え方』(主婦の友社)をはじめ、衣・食・住・旅にまつわる著書は30冊以上に及ぶ。収納好きが高じて、整理収納アドバイザー1級を取得。身軽ですっきりした暮らし方は、多くの人のお手本となっている。大の台湾好きで、観光だけではない、台湾の暮らし方の魅力をさまざまな形で発信している。
すっきり暮らしを実践する方々に聞く
紙もの、文房具の収納
いつのまにか増えていく紙もの、あちこちに散らばってしまう文房具。上手な整理術をのぞかせてもらいました。
門倉多仁亜さん
同シリーズのファイルですっきり収納
「カードやきれいな柄の包装紙、イベントのカードなど、気に入ったものは取っておき、ファイルや箱に収納しています」という門倉さん。
資料やレシピ、好きなもの、家の書類関係は、すべてファイルにラベルを貼って、わかりやすく整理。
同じシリーズのファイルでそろえることで、並べたときもスッキリと片づいた印象になります。
堀川波さん
ひと目でわかりやすくしまう
かわいい切手がコレクションされたファイルは、名刺サイズに仕切られていて、ひと目で絵柄がわかるのが便利です。
すぐにたまりがちな領収書や郵便物は、かわいい籐製の小物ケースを一時置き場に
「ここがいっぱいになったら、整理をするタイミング。大きすぎないちょうどいい収納量なのが気に入っています」
坂井より子さん
大切な思い出を見返せるように
「家の中に入ってくるさまざまな紙類は、ひとまずリビングの脇に置いたかごへ。普段使う文房具類は、ペン立てなどを使わず、大きめの筆箱にまとめて入れてあります」
坂井さんが家族からもらった手紙やカードもファイルにまとめて。
ファイルを開くと、家族の思い出のひとコマひとコマがよみがえってくるようです。
柳沢小実さん
重要度に合わせて保存法を変える
「紙は一生持ちつづけるものではないので、定期的に整理して入れ替えています」という柳沢さん。
保存する紙も優先順位をつけて、定番ファイルにしまうもの、ファイル袋で一時的に取っておくものと、保存の仕方を変えています。
文房具はひとつのボックスにまとめ、仕事部屋でもリビングでも持ち運べるようにしています。
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〈撮影/元家健吾(門倉さん分)、林 紘輝(坂井さん、堀川さん、柳沢さん分) 取材・文/工藤千秋〉
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
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後藤由紀子さん、坂井より子さん、美濃羽まゆみさん、一田憲子さん、石川博子さん、井上由季子さんなど、17人の方の片づけや収納の工夫をまとめました。
片づけは十人十色。自分の性格や暮らしに合った、それぞれの“がんばらない片づけ"が続く秘訣です。
毎日続くことだから、できるだけ無理なくシンプルに。家で過ごす時間が、もっと楽しく快適なものになりますように。
【CONTENTS】
第1章 片づく家の工夫/第2章 心地いい収納/第3章 自分のペースで整理整頓/ドミニック・ローホーさんに聞く シンプルって、暮らしに必要ですか?